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モブだって乙女ゲームの運命を変えることができる! テレス視点

あれは私が10才の時だった。

領地で飼っている馬を撫でようと手を伸ばしたときに、多分嫌なところを触ってしまったのだろう前足を高く上げて体の向きを変えてしまった。

私はその動きに驚いていて、後ずさりしたときに足を引っかけ後ろに倒れ混んでしまう。

次に目が覚めたときに、流れ込むように前世の記憶が思い出されてきた。

この世界は前世で好きだった乙女ゲームなのだ!


その証拠に先日初めて招かれたお茶会に、リザローズと、ラルクがいたのだ。


私はラルクと婚約できるらしい。

お父様がお茶会に行く馬車の中で、言っていた。

ラルクが公爵家の跡取りとしての適性がある見極めてからになるが、打診が来たらしい。

お父様は隣の領地の次男と婚約を結ばせるつもりだったが、ラルクとの婚約に乗り気だった。

その時の私は隣の次男のホーウェンとは幼なじみで、結婚するならホーウェンがいいなと思っていた。


それが公爵家のお茶会に出て、遠目にラルクを見た瞬間、

あんなにカッコいい男の子と結婚できるなんて、と幸せに思ったのだ。

そのあとのお茶会は他の令嬢との会話にも気も漫ろになり、帰りの馬車に乗るまで何をどうしたか覚えてないくらいだった。


しかし、こうして記憶を思い出すと、ラルクとの結婚はやはり辞めてしまいたくなった。

だって、学園では婚約者よりヒロインに靡くし、どのエンドでもヤンデレ感半端ないし。

ヒロインがラルクを選べば、ラルクと婚約破棄しなければならないし、

ラルクを選ばなくても、公爵家でリザローズを監禁して私も愛されずに過ごすなんてまっぴらだ。


それにゲームで一番好きなリザローズの運命も変えたかった。

王子ルートが一番ノーマルなエンドで、一番好きだった。

紳士的な王子に聡明なリザローズが一番しっくりくる。

転生するなら王子が良かったと、何度思ったか!

王子ルートに行けば将来は王妃。13歳の王妃教育が始まる前にリザローズとなかよくなって、フラグをへし折って王子のルートに乗せるのが目標になった。


こうやって二人の前で言うのは失礼かも知れないけど、ゲームのラルクは最悪だった。

本当に苦手なタイプなのだ。あれは無いわーと良く嘆いていた。

だって、養子に来た家のリザローズを逆恨みして嫌うなんて、どんなクズだよ!

あんなに王妃教育頑張って、感情をうまく出せなくなるほど頑張って。かわいそうと思わないの?尊敬できないの?

しかも一部エンドには、リザローズを家に監禁して、私と結婚もしてるのにリザローズを辱しめて貶めるものがあるのだ!

私のリザローズに、最悪だわ!


それにヒロイン!

あんな天真爛漫で純真なふりの悪女!

何人もの男を手玉に取って、ハーレム?

ふざけるな!おかしい!

そんな未来は許せない。


ラルクとミリアの二人から、私のリザローズと王子を守りたい!

私がリザローズに断罪イベントを起こさないようにさせなくては。

そのためにもこの記憶を使って異世界チートでモブだけど、乙女ゲームの運命を変えてみせる!

と息巻いたのだった。


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