↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/264

File193 惑星フオホサへの貨物輸送⑤ 迷惑な奴はどこにでも一定数いる

 惑星フオホサに到着したのは、惑星ダグロウゼクをでてから、5日目の午前2時40分だった。

 荷物の搬入は24時間可能なので、すぐに貨物搬入係を呼んだ。

 早いうちに渡しておいた方が、何かあった時に面倒がなくていい。

 後部ハッチを開け、貨物を降ろす準備をしていると、乗客の3人が深夜にも関わらず貨物の搬入を見てみたいと、後部ハッチの周りに集まっていた。

 荷降ろしのチェックをしていると、停泊地(アンカーレイジ)の扉が開いた。

 搬入係が来たのかと思っていたのだが、貨物輸送用の移動板(プラットホーム)がなく、

「あれ?搬入係じゃないな」

 よくみれば、進入してきたのは5人ほどのアルドル人だった。

 乗客である、ラトム氏・レールス嬢・ロイス嬢の姿を見付けると、

「あっいたぞ!ここだ!間違いない!」

 かなり興奮した様子で近づいてきた。

 その様子に、ラトム氏が彼等の前に立ちはだかり、

「何用だ貴様ら?この場所は選ばれた者しか立ち入りを許されぬ聖域。同族といえど凡百なものが立ち入る事は許されぬぞ!」

 舞台を得たとばかりに、オーバーアクションで侵入者と対峙した。

「ふん!我は生まれ落ちた瞬間より選ばれし者!どのような所であろうと咎められることはない!そんなことよりリアルオオキタ・ソーナは何処にいる!隠し立てすると為にならんぞ!」

 そういうと、侵入者のリーダーは掌をラトム氏に向けた。

「ほう……?『劫炎の鬼神(イーフリート)』であるこの俺とやりあうつもりか?」

「ふん!『雷帝』と呼ばれたこのマーテル・ジャリカードに敵うと思うのか?」

 ラトム氏は炎を、マーテルとか言う侵入者のリーダーは雷を出し、戦闘体制にはいってしまった。

 冗談じゃない!

 アルドル人の言動は怪しいが、その超能力は本物だ。

 頑丈にできている停泊地(アンカーレイジ)でも簡単に吹き飛ばしかねない。

 そこに、貨物搬入係のアンドロイド達がやってきた。

「お待たせしました!貨物の受け取りにきました!」

 最初こそ明るく入って来たものの、人数の多さにすぐに怪訝な表情になった。

「あの…ご提出戴いている人数より多くありませんか?」

 宇宙港(ポート)内部の貨物港は、その性質上入場制限がかけられている。

 入れるのは、緊急時を除けば、貨物輸送業者(トランスポーター)・港湾職員・作業員ドロイド・銀河貨物輸送業者組合(ギャラクシートランスポーターギルド)もしくは宇宙港管理部が発行する入港許可証をもってる者だけだ。

 貨物搬入係のリーダーらしい女性型アンドロイドが、侵入者のアルドル人達に厳しい視線を向ける。

 彼女等は貨物搬入係であり、保安係でもあるからだ。

「ここは貨物用の停泊地(アンカーレイジ)で、一般の方は立ち入り禁止です。あなた方の入港許可証が申請された記録がありませんね。警察に通報しました。3分以内に警官隊が到着します」

 アンドロイドたちは、適切な対応をしながら、侵入者のアルドル人達に詰めよっていく。

 警察に連絡され、アンドロイド達に詰め寄られると、侵入者達に動揺が走った。

「そやつらも部外者ではないのか?」

 しかし、リーダーのマーテルとやらはラトム氏達を指差し、自分達と同類だと主張した。

 さっきは、生まれ落ちた瞬間より選ばれし者で、どのような所であろうと咎められないとかいっていたのに、警察を呼ばれて詰められたら掌返しとは恐れいる。

 するとラトム氏は、

「我等は便乗を嘆願した時に、銀河貨物輸送業者組合(ギャラクシートランスポーターギルド)から貨物港エリアへの入港許可証をもらっている!」

 と、汎用端末(ツール)にある入港許可証を見せつけた。

「じゃあお前の入港許可証で俺達を入れたってことにしろよ!」

「銀河貨物輸送業者組合(ギャラクシートランスポーターギルド)発行の許可証は1枚で1人のみです!」

 侵入者リーダーのマーテルとやらが、怪しい口調も忘れてラトム氏達に便乗しようとするも、アンドロイド達に一蹴された。

 このままだと、侵入者達が自暴自棄になって何をするかわからない。

 そう考えた俺は、

「アディル。電磁警棒(スタンスティック)を貸してくれ。あと、シールドを展開して船を守ってくれ」

「了解しました!」

 俺はアディルから借りた電磁警棒(スタンスティック)を手にリーダーのマーテルに近寄ると、

「おいお前」

 と、声をかけた。

「なんだ無能力者?力ある者同士の戦いに割って入るとは…命が要らないようだな…」

「やかましい!不法侵入プラス威力業務妨害だ!すぐにくる警察にお縄になれ!」

 リーダーのマーテルは傲岸不遜な態度を崩さなかったが、こちらとしても船を壊されるわけにはいかない。

「不敬な物言いだな。察するにお前がその船の責任者で、オオキタ・ソーナは貴様の船の乗組員に違いない!さっさと連れてこい!」

 さっきも話していたが、もしかしてこいつら、オオキタ・ソーナ(それ)が目的で侵入者してきたのか?

「オオキタ・ソーナは架空の人物だ。似ていたとしても別人だぞ」

「うるさい!我が会わせろといっているのだ!さっさとしろ!連れてこないというなら考えがあるぞ…」

 リーダーのマーテルは掌に電気を走らせる。

 つまりは俺の船を破壊しようって事だろう。

 いいだろう。そこまで言うなら逢わせてやるよ!

「ならこれでいいか?」

 リーダーのマーテルの目の前で女の姿に、連中の言うオオキタ・ソーナの姿になってやった。

 するとリーダーのマーテルが一瞬固まったあと、

「うおぉぉぉぉぉぉ!ソーナだあぁぁぁぁぁっ!」

 と、大声をあげた。

 その隙をつき、マーテルの顔面を電磁警棒(スタンスティック)でブッ叩いてやった。

 電気は効かなくても物理攻撃は効くだろうし、相手が油断していたのと不意打ちが効いたのか、一発で昏倒してくれた。

 するとなぜか、

「おお!見事な先制攻撃!まさに『スキル・一の太刀』!」

 というラトム氏のセリフと共に、その場に居たアルドル人全員が、歓喜かつ興奮した様子で喝采を上げていた。

 そのすぐ後に警察がやってきて、侵入者全員を捕縛した。

 ちなみに貨物港の管理側は、それなりにセキュリティが高いはずなのに侵入されてしまった事にかなりピリピリしてしまっているらしい。

 レールス嬢の話によると、多分侵入者のアルドル人の誰かがステルス能力をもっているだろうとの事だ。

 今度は、対超能力(アルドル人)用装備のESPジャマーでも載せるか?

 でもあれ連邦にしかないからなあ…。

今回短め。

もしかすると書籍化作業がはいるかもしれません


ご意見・ご感想・誤字報告よろしくお願いいたします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] アルドル人って犯罪者種族なの?法律を考慮した形跡が一切ないけど。いきなり超能力バトル始めるし、アルドル人の法律に不法侵入とか障害とか暴行とか無いの?
[良い点] オオキタ・ソーナ辛みのトラブルは、恐らくまだまだ続くよーw というか、まだ熱心なファンがいるってことはキャラの人気はいまだ冷めずってところでしょうね [一言] >貨物港の管理側は、それなり…
[一言] さー、発売元にも苦言を呈して慰謝料ガッポリいただきましょう!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。