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「な、なんかごめんね。 送ってく事になっちゃって」


「いいから行くぞ」


「うん」


悪いとは言ってるけど椿は嬉しそうにしている。


「でもやっぱり春人と帰れるのはいいね!」


「そうか?」


「うん、春人だから……」


そうこうしているうちに椿の家に着いた。


「もう着いちゃった……昨日は結構長く感じたんだけど」


「じゃあ俺は帰るわ」


「待って!」


椿が俺の服を掴んで止めた。


「今日はありがとう……送ってくれて」


「ああ」


椿が家に入るとそこには奏さんの姿がチラッと見えた。だけどあまりあわせる顔もないので足早に去った。



そして次の日も椿は来た。

まぁ昨日と同じでまた送って行く羽目になったが。


俺の傷は腫れはもう引いたので学校に行く事にした。

椿の家を通ると春香が言ったのか椿は待っていた。椿を尻目に通り過ぎようとすると椿は走ってこちらに向かってきた。


「待ってたのに置いてかないでよ!」


「待っててなんて言ったか?」


そう言うと椿は少しムスッとしていた。


学校に着くとクラスの連中が俺に話しかけてきた。傷は大丈夫?とかボコられた気分は?とか…… 階段でコケた事にしてたけどバレバレだったな。


そして女子が尋ねてきた。


「飯塚君って姫野さんと別れたって噂あるけど本当?椿さん2年生の人と一緒にいるの何度か見たって人いるし」


ああ、そのことか。

ふと椿を見ると聞き耳を立ててこちらに注意している様子だった。


「だったら私も飯塚君狙うチャンス出来たってことかな!」


そんなことを言ってると椿がこちらに向かってきた。


「私たち別れてないから!」


椿が大きな声を出したので教室がシーンと静まり返ったが一瞬だけでまだざわつき始めた。 椿は自分の机に戻っていった。


「何あれ?必至じゃん。姫野さん怖ッ」


やがて授業が始まった。視線を感じ斜め後ろをチラッと見ると椿がこっちを見ていた。


授業が終わり椿は俺を連れ出して人気のない場所に行った。


「どうしてあの時すぐに否定してくれなかったの?」


椿は泣きそうな顔をして問いかける。


「俺もわかんねぇからだ」


俺はそれだけ言うと教室に戻った。

俺は椿の彼氏で良いのだろうか?






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