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会社をクビになった俺、金を使うほど資産が増える神システムで人生をやり直す  作者: MagnusOps


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第20話 ー『五億円の使い道』

第20話 ー『五億円の使い道』


2026年4月23日(木)——午前9時0分。


青山——樹の新しいビル。


樹はメインルームの中央に立ち、静かな空っぽの空間に囲まれていた。朝の光が大きなガラス窓から差し込み、濃い色の木の床の上で踊っている。彼は周囲を見渡した。ビジネスの計算ではない。この場所をどうやって生き生きとした空間にするかという計算だ。


スマホが震えた。莉々香からのメッセージだ。


「如月さん!今朝、時間が空いたの。ビルに行ってもいい?」


樹は微笑み、返信した。


「いいよ。今、ここで何か計画してるところだ。」


---


午前9時30分——ビルの中。


莉々香が到着した。白いカジュアルワンピースにスニーカー、茶色い髪は後ろで結んでいる。軽やかな足取りで入ってきて、広い空間を見て目を輝かせた。


「わあ……思ってたよりずっと広いね。」


「うん。何を置こうかまだ分かってないんだ。」樹は正直に言った。「でも、アイデアがある。」


「アイデア?」


樹はスマホを取り出し、今朝作ったリストを表示した。「ここをクリエイティブスペースにしたいんだ。人が働いたり、創作したり、くつろいだりできる場所に。だから……最高の機材で埋め尽くそうと思ってる。」


莉々香は目を見開いてそのリストを読んだ。


「……すごく細かい計画だね。」


「中途半端は嫌いなんだ。」


莉々香はもう一度リストを見て、感嘆の表情で樹を見つめた。「……本気でやるつもりなんだね。」


「ああ。ここを特別な場所にしたいんだ。」


---


午前10時0分——一階メインルーム。


樹と莉々香はメインルームに立ち、レイアウトについて話し合っていた。クリエイティブ業界での経験を持つ莉々香は、いくつかの貴重なアドバイスをくれた。


「ここにラウンジエリアを作るべきだよ。」莉々香は窓際の隅を指さした。「人が座ってコーヒーを飲みながら話せる場所。」


樹は頷き、スマホにメモした。「わかった。」


「それからここは——」莉々香は部屋の中央へ歩いていった。「——インスタレーションやアート作品を置く場所。あるいはアコースティックライブ用の小さなステージ。」


樹はまたメモを追加した。「いいね。」


莉々香は満面の笑みで樹の方を向いた。「ちゃんと私のアドバイスを聞いてくれるんだね。」


「当然だよ。君の方がクリエイティブの世界に詳しい。」


莉々香はさらに大きく笑った。


---


午前11時0分——二階スタジオスペース。


二階の広いスタジオスペースには、ガラス張りの仕切り壁があり、何かを置くのを待っている。樹はこのスペースを埋めるために、数社の超高性能機材サプライヤーに既に連絡を取っていた。


「ここには音楽スタジオとプロダクションルームを作るつもりだ。」樹は言った。「レコーディング機材、楽器、ミキシングコンソール……全て最高級のものを。」


莉々香は周囲を見渡した。「……本気で言ってるの?」


樹は購入予定の機材リストを取り出した。


· オーディオモニタリング&プロダクションシステム

· スタジオモニター:Auralis Reference Series MM-12 — ¥24,000,000/ペア

· サブウーファー:Auralis Sub-Bass Array — ¥18,000,000

· アンプシステム:Auralis Reference Amplifier — ¥32,000,000

· DAWコンソール:Harmonix DAW-48 Pro — ¥45,000,000

· ケーブル&コネクターシステム:Auralis Pure-Silver Reference — ¥8,500,000

· プレミアム楽器

· グランドピアノ:Steinway & Sons Model D-274 — ¥68,000,000

· カスタムエレキギター:Fender Custom Shop Masterbuilt — ¥6,500,000

· アコースティックギター:Martin D-45 Authentic — ¥7,800,000

· ベースギター:Fodera Emperor Custom — ¥5,200,000

· ドラムセット:DW Collector's Series Exotic — ¥12,000,000

· シンセサイザー:Moog One — ¥8,500,000

· モジュラーシンセ:Eurorack System — ¥6,000,000

· レコーディング機材

· チューブマイク:Neumann U47 — ¥15,000,000

· コンデンサーマイク:Sony C-800G — ¥14,000,000

· リボンマイク:Royer R-121 — ¥3,500,000

· プリアンプ:API 3124+ — ¥7,800,000

· コンプレッサー:Universal Audio 1176 — ¥4,500,000

· イコライザー:Pultec EQP-1A — ¥6,200,000

· リバーブ:Bricasti M7 — ¥5,800,000


莉々香はそのリストを口を開けて読んだ。


「……如月さん、これ……プロのミュージシャンが夢見るスタジオだよ。中には日本で入手するのがほぼ不可能な機材もある。」


樹は肩をすくめた。「輸入できる業者と繋がりがあるんだ。」


「でもこれ……合計数億円だよ!」


「構わない。ここを完璧にしたいんだ。」


莉々香は感嘆と信じられなさが入り混じった表情で樹を見つめた。「……本当に狂ってるね。」


樹は微笑んだ。「よく言われるよ。」


---


午後0時0分——三階ラウンジ&キッチン。


三階には、快適なラウンジエリアとプロ仕様のキッチンを計画していた。莉々香は購入予定のキッチン機材のリストを見た。


· 超高性能キッチン機材

· コンロ:La Cornue Grand Palais 180 — ¥48,000,000

· オーブン:Gaggenau 400 Series — ¥8,500,000

· 冷蔵庫:Sub-Zero PRO 48 — ¥12,000,000

· 食器洗い機:Miele G 7000 Series — ¥4,200,000

· 換気システム:Miele Ventilation System — ¥5,800,000

· 大理石キッチンカウンター:Sinks & Marble Works — ¥15,000,000

· 調理器具セット:Le Creuset Signature Set — ¥3,200,000

· プロフェッショナル包丁セット:Kai Shun Premier Set — ¥2,800,000

· エスプレッソマシン:La Marzocco Leva X — ¥12,000,000

· コーヒーミル:Mahlkönig EK43 — ¥2,500,000

· ラウンジ家具

· ソファ:B&B Italia Harry & Co — ¥18,000,000

· リラクシングチェア:Poltrona Frau Cocktail — ¥12,000,000

· ローテーブル:Cassina Travertine — ¥9,500,000

· 本棚:Porro Modern — ¥7,800,000

· 照明:Flos Artemide — ¥15,000,000

· カーペット:The Rug Company — ¥8,000,000


莉々香はそのリストを見て、樹を見て、再びリストを見た。


「……如月さん。これ、銀座のミシュランレストランより豪華なキッチンとラウンジだよ。」


樹は頷いた。「ここに来る人がくつろげるようにしたいんだ。」


「でもこれ——」莉々香はリストの下にある合計金額を指さした。「——ラウンジとキッチンだけで一億五千二百万円だよ!」


「それでも予算内だ。」


莉々香は長い息を吐いたが、微笑んでいた。「……本当に、中途半端ができない人なんだね。」


---


午後1時0分——セキュリティ&インフラシステム。


樹はビルのセキュリティシステムとインフラのリストを続けた。


· セキュリティ&インフラシステム

· セキュリティシステム:Securis Quantum Pro — ¥25,000,000

· 生体認証アクセス制御:Securis Bio-Entry System — ¥18,000,000

· 4K防犯カメラ:Securis Sentinel 360 — ¥12,000,000

· 空調システム:Daikin VRV Multi-Zone — ¥20,000,000

· 床暖房:ThermoTech Comfort — ¥15,000,000

· ビル内オーディオシステム:Bowers & Wilkins 800 Series — ¥28,000,000

· スマート照明システム:Lumenis Smart Lighting — ¥22,000,000

· 専用エレベーター:Otis Gen2 — ¥35,000,000

· 非常用発電機:Generac Industrial — ¥18,000,000


莉々香はそのリストを目を丸くして見た。


「……シェルターを作ってるの?それともクリエイティブスペース?」


樹は微笑んだ。「両方だよ。」


莉々香は笑った。心から弾けるような笑い声だ。


---


午後2時0分——一階ギャラリースペース。


樹は一階にギャラリースペースを計画していた。アートインスタレーションやクリエイティブ作品の展示のために。


· ギャラリー機材

· ギャラリー照明システム:Lumenis Gallery Pro — ¥18,000,000

· 可動壁パネル:Movable Walls Pro — ¥12,000,000

· アート吊り下げシステム:Artisan Hanging System — ¥6,500,000

· ルームオーディオシステム:Bang & Olufsen Beolab 90 — ¥18,000,000

· マルチメディアディスプレイ:Samsung The Wall — ¥45,000,000

· インタラクティブ台座:TouchTech Interactive — ¥8,000,000


莉々香は空っぽの空間を見渡し、全ての機材が設置された後の様子を想像した。


「……ここ、すごい場所になるね、如月さん。」


樹は微笑んだ。「そうだといいな。」


---


午後3時0分——総費用の計算。


莉々香は木の床に座り、スマホを手に、樹が計画した全ての機材の総費用を計算していた。


「えっと……スタジオが二億八百万円、ラウンジとキッチンが一億五千二百万円、セキュリティが一億三千三百万円、ギャラリーが一億七百五十万……合計——」莉々香は言葉を止め、目を見開いた。「——六億五十万円。」


樹は頷いた。「まだ予算内だよ。」


「……予算って、いくらなの?!」


「二十五億円。」


莉々香は口を開けて樹を見つめた。


「……狂ってるよ。」


樹は微笑んだ。「今日、全部発注するよ。」


---


午後4時0分——屋上。


彼らは屋上に立ち、夕方の風を楽しんでいた。眼下には、西に傾き始めた日差しの下で美しく広がる青山の街並み。


「如月さん。」


「うん?」


「……なんて言ったらいいか分からないけど、この場所——」莉々香は言葉を止め、適切な言葉を探した。「——安心できる場所だなって思う。」


樹は莉々香の方を向いた。


「……安心?」


「うん。私はいつも、何かを求める人たちに囲まれてる。写真を撮りたがるカメラマン。私の顔を欲しがるクライアント。私の時間を欲しがるファン。でもここでは……」莉々香は樹を見つめた。「……ここでは、誰かにならなくてもいい。ただ自分でいられる。」


樹は静かに聞いていた。


「……それなら——」彼は莉々香を見た。「——好きに使ってくれ。」


莉々香は瞬いた。「……え?」


「この場所を。いつでも。」


「……でも、君のビルだよ——」


「使うために買ったんだ。もし君がここで安心できるなら、空っぽのままよりずっといい。」


莉々香は輝くような目で樹を見つめた。


「……本気で言ってるの?」


「ああ。家賃は取らない。ただ来て、楽しんでくれればいい。」


莉々香はしばらく沈黙した。そしてうつむいた。樹は何かを見た。彼女の目の端に涙が光っている。


「……橘さん?」


莉々香は顔を上げ、涙を浮かべながら微笑んだ。


「……ごめん。ただ……君みたいな人に初めて会ったから。」


樹は何と言えばいいのか分からなかった。ただ莉々香の隣に立ち、夕方の風が二人の間を吹き抜けるのを感じた。


---


午後5時0分——ビルの前。


彼らは屋上から降り、正面玄関へ向かった。樹はドアに鍵をかけ、莉々香の方を向いた。


「送っていくよ。」


莉々香は首を振った。「大丈夫。マネージャーが迎えに来るから。」


樹は頷いた。「わかった。」


莉々香は歩道に立ち、まだ少し潤んだ目で樹を見つめた。


「……如月さん。」


「うん?」


「……君に会えて良かった。」


樹は微笑んだ。「僕もだよ。」


莉々香は明るく笑い、振り返って、待っていたマネージャーの車へと歩いていった。


樹はビルの前に立ち、莉々香の後ろ姿を見送った。心の中に、説明できない温かい感覚があった。


---


【次話 第21話——『十億円の使い道』】


翌日、システムが新たなクエストを与える。七十二時間以内に十億円を使えというものだ。樹は何を買えばいいのか分からずにいたが、莉々香がより大きなものを提案する。樹は同意し、そして意図せずして、彼の青山プロジェクトはメディアの注目を集め始める。


【第21話へ続く……】

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