9 まぶしっ
今日は物江花の怒りを込めて書きました☆
私は公爵邸の自室の窓から外の景色を眺めているのだった。目の前に広がるのは青い空。チュンチュンとなく鳥。眩しい太陽。
まぶしっ。
前世の頃から、暑さと眩しさが苦手な私にとっては太陽は敵であったのだ。せっかくのいい天気というものを私は窓を閉める。
「へくしゅん!」
私はそうくしゃみをするのであった。可愛くない、脇役のようなくしゃみ。
花粉だぁ…。
そう、私は春が嫌いだ。なぜなら、花粉が襲ってくるから。
「っぐす。なんで、この世界の人は花粉の症状があんまり出ていないのよ!」
私はティッシュで鼻をかみながら、そう呟いていた。
私は脇役だから、花粉にも弱いわけ?フィールの設定、かわえそすぎない?
「まぁ、それはいいとして…。」
私は自室の机にある新聞に目を通すのであった。
『〝フィール・スタレンスは女神の子!?〟アラン・アントニー公爵は女に言い寄られるも、断るで有名なお方でしたが、まさかの急に婚約者が誕生!?神はフィール・スタレンスに微笑んだのか。』
『〝あのアリシアを超えるプリンセス〟アリシアでも落とせなかったアラン・アントニー公爵を子爵令嬢が落としてみせた!』
「このめちゃくちゃな言い分は一体なによ!」
私は新聞を破きながらそう発し、ゴミ箱に見事に命中させるのであった。
しかもあの夜会のときの写真が乗ってるし…。ったく、いつ載せたのやら。
私は思わずため息をつくのであった。
でも…、あの夜会で得られたことがある。
私は夜会のことを思い出すのであった。夜会では、伯爵が国王と接触していた人物を秘書が記録していた、と発言していた。
その秘書は、その王宮でパーティーが行われる前に国王の命令で出張にいっているらしい。
記録を見れば、誰に恨まれていたのか、絞ることができる!あえばいいのよ!その秘書とやらに!
私は拳を握りしめた。
「なんですの?この記事は…。」
金髪で碧眼の女…。アリシアは静かにそう呟くのであった。彼女は侍女たちの前で新聞にうつる公爵様の隣で微笑むフィールの顔の部分をナイフで突き刺しているのだった。
侍女たちはその様子を見て顔を真っ青にするのであった。
「たかが子爵令嬢の老いぼれの娘が公爵様と結婚ですって…?っは。あははははは。」
すると、アリシアは不思議と笑いだし、立ち上がるのであった。そして侍女たちの方へと向かう。
「これを私の机に置いたのはだぁれ?」
侍女3人に向かってそう言うのであった。侍女たちは全員顔をそむけるのである。
「はやく言わないと、3人まとめてどうしましょうねぇ。」
アリシアがナイフを振り回し、そう発していると、サイドにいた侍女二人が真ん中の侍女に向かって指を指すのであった。
「っ!ちょっと二人とも!」
真ん中にいた侍女は声を荒げる。
「二人ともありがとう。じゃあ、二人は部屋から退出して、構わないわよ。」
侍女はアリシアに一礼をして、すぐ様部屋へと戻るのであった。取り残されたのは、アリシアの机にわざと新聞を置いた侍女だけ。
侍女は肩を震わせ、アリシアを見る。
「そんなに怯えなくて大丈夫よ。あなたには、感謝しないとね。この新聞を見るまで、夜会であんなことがあったなんて気づくはずがなかったもの。」
少しだけ、侍女の表情が柔らかくなるのであった。
「だから。あなたにはお礼をしないとね。」
アリシアは侍女の首をいきなり掴みだし、壁に押さえつけるのであった。
「あぐ!?…あ、…ご…。」
「私に対してなんのためにあそこに置いたのかしら?ふふ。」
アリシアは彼女を床に放り投げるのであった。
「そういえば…。あなたって、この後、デートなんでしょ?」
アリシアは嘲笑いながら、そう言った。
「なぜ…それを…?」
「よっと!」
「ぎゃぁぁぁ!!!」
すると、突然アリシアは侍女の髪を掴みだし、ナイフで侍女の髪を乱暴に切るのであった。侍女の髪はすごく短く、毛先はチリチリになっていた。
「これで、相手の方からフラレちゃうんじゃない?うふ。この程度ですんだだけ、感謝することね。」
アリシアはナイフを振り回しながら、顔を真っ青にする侍女に向かってそう言う。
「フィール・スタレンス…。目障りな女。さて、どうしちゃいましょう。」
アリシアは顔面をナイフで突き刺されたフィールの写真を見ながら、笑みを浮かべていた。




