24 こっちでしょ
ダクトの下ではなにやら慌ただしく駆け抜ける音がするのであった。
まさか、もうバレたの?でも…ダクトから出たことはバレてなさそうね。
私は意識が飛びそうなのをこらえながらも、進み続けるのであった。
体の感覚が徐々になくなってきている。…寒い、痛い。まるで、死んじゃったあのときみたい。
私は前世で死ぬ直後を思い出すのであった。
『実の妹のあいを傷つけてなにをのうのうと!』
『最低だな。妹とは大違いだ。』
『可愛さなんて一欠片もない。ゴミ以下ね。』
『あんな姉の妹なんてあいがかわえそう。』
『待って!違うの!話を聞い』
『なにが違うのよ!あいがこんなにを涙を流して。…でも、あの子は優しいから「お姉ちゃんは悪くない。悪いのは全部私なの。」っと、自分をせめる。それに比べてあなたはなんなのよ!』
周囲は私の言い分などに聞く耳をもたなかった。ただ眼中にあるのは妹のあいだけ。家族でもあいが中心にことが運んでいた。
って違う違う!今の状況と全く関係ないじゃない!ったく、私は何を思い出しているのよ!
私はダクトを進む足を少しだけ速めるのであった。
でも、私はたとえ一人になっても自分のことを尊重する。今までの行いが全て悪いことだったとは思えないから。周囲が認めてくれるまで私は諦めない。
ようやくダクトの出口が見えてきた。
!? やっと出口!?
私は息切れながらも、そこに向かった。
もう、限界。はやく、ここから出て、屋敷から抜け出して助けを呼ばないと。
私がダクトから脱出しようとしたとき、私が通ってきたダクトから声がするのであった。
「血の跡がある。間違いない。標的はこのダクトの出口に向かっているぞ!」
「はやく進め!!」
「大丈夫だ。出口に先回りしてもらっている。」
私はその言葉に顔を真っ青にするのであった。
嘘でしょ?じゃあ、私がここから出たら、もう死にレッツゴー?そんなの嫌に決まってる!
私は震えているのであった。
戻ればあいつらに捕まり、出口から出れば、やつらの仲間が待ち伏せている…。どっちも地獄!!
だけど…。
私は出口のダクトから飛び降りるのであった。
どっちにしろ捕まるなら、こっちでしょ!
私は目を瞑って、落下衝撃を覚悟していた。
…だが、落下衝撃などは感じず、誰かが私を受け止めたようであった。私はその人物を見上げると、額に汗をにじませ、息を切らした黒髪にガーネット色の瞳を持った端正な顔をした男がいた。
「…ア、ラン?」




