19 なんで部屋に?
「リストはもらったけど、多すぎるって…。」
私は思わずため息をつくのであった。資料は数十枚あり、人物とその家計とか趣味とかが書かれてあった。私はベッドの上でそれを読んでいた。
「これを全部把握してるオリビア様って凄すぎない?」
「やろうと思えば、お前にもできると思うが?」
「やろうと思えないのよ。…!?」
私は思わず背後を振り向く。なんとそこには寝巻姿の公爵様がいるのであった。
「な、なんで部屋に!?」
公爵様は私の質問に無視して、リストを奪い取るのであった。
「こいつらが容疑者候補か。」
「か、返してください!」
私は必死に公爵様から奪い取ろうとするも、私の身長的に届かないところへ公爵様はやるのであった。
性格悪すぎるでしょ!
「どうした?顔が赤いぞ?」
「どうしたもなにも、なぜ寝巻姿で私の部屋に来ているのです!しかも、勝手に!!」
「婚約者なのだから別にいいだろう。」
私はその言葉に納得せざる負えなかった。
あぁ、普通よね。うん。
12時になり、時計がゴーンと言い始めるのであった。
「眠くないのですか?」
リストに素早く目を通す公爵様に私はそう言った。
「公務が長引けばもっと遅いときもある。…そういうお前はどうなんだ?」
「私は…徹夜も多かったので。」
前世で家族にコキ使われてたせいで、12時を回るのは確実だったし。
私は公爵様の隣でリストを見ていると、とある男の顔写真で目が止まるのであった。
「あ!」
私の呟きに公爵様はペラペラとページをめくるのをやめるのであった。
「どうした?」
「この男…。」
写真には少し太っていて、頭に10円ハゲがある背丈が170前後の男であった。ひげは少し短い。か
彼の名は、ガルム・ワレェット。ワレェット侯爵である。…が、王に対して、小説の中でも反発が多かった人物である。小説の中では、公爵様を嫌っていた。ことあれば皮肉を言っていたものの、公爵様の方が上手であり、毎度恥をかかされていたとか。そこで、妬みや嫉妬、恥じらい、軽悪感が生まれ、徐々に募らせていくのであった。
確かこの男…主人公が危機敵状況にあったとき、手引していた人物よね?注意していた方がよさそう…。
「おい。」
「ふぇ!?」
公爵様は左手で私の頬を掴むのであった。
なんなの!?ちょっと!?殺される…!?いやいや、落ち着け、私。
「はっきり言え。この男は何者だ?」
「こ、こうぇとたおひひゃんでふ。」
小太ったおじさん!
公爵様は私の言葉に首を傾げるのであった。
「それだけではないだろ?」
公爵様の力が強くなった。
ご、御名答で。
「おかねでひちょをおどしゅあきゅときゅきぞくでひゅ。」
「ん?なんて言った?」
公爵様は私に顔を近づけるのであった。
び、美形!?イケメン!?
「お、おかねでひとをおどしゅあきゅときゅきぞくでしゅ。」
「あぁ。お金で人を脅す悪徳貴族、か。」
私はその言葉に顔を縦に振るのであった。公爵様はその光景を見た後にすぐに私の頬から手を離してくれるのであった。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
「これだけで息切れか?…本当に体力をつけたほうがいいぞ?」
フィール体力無さすぎでしょ!?流石に私もこいつの言うことに賛成だよ?
「まぁ、確かにガルムは俺と王を嫌っていたな。」
「いつも睨まれていたりして…。」
「よく分かったな。」
逆にわからない理由を知りたいよ。
「アランはなんでここに?」
私の質問にアランは裾から、なにかを取り出すのであった。




