12 うっざ
まさか…、公爵様も同行するなんて…。
私は馬車の中で公爵様と2人っきりの空間を味わいながらそう俯くのであった。
一体なにが目的なの?私を監視するつもりなの?…あ!余計なことをしたらすぐ首を跳ねるぞってやつでしょ!絶対。
私は内心でそう訴えながら公爵様の顔を拝むのであった。
それにしても美形よね〜。美しい黒髪でありながら、ガーネット色の瞳を持つなんて。しかも、目元にあるホクロもいい色気を出してるし。
「そんなに俺をじろじろと見てどうした?」
公爵様は私を煽るようにして笑うのであった。
…うっざ。
「公爵様こそ、私の視線に気づくなんて、どれだけ私を見てくださっているしょうかね。」
私は公爵様の2重人格に対し、スマイルで答えるのであった。
挑発に乗っては駄目よ。フィールは15歳設定だけど、私は17歳。この男は…年上だけど、エミリアは前世の私の年ぐらいでも、こいつの挑発には動じなかった。だったら、私にも出来るもん。
「認めるんだな。」
「…っ!?見てないです!」
私は顔を赤くして言うのであった。
そうよ。あっちは冗談で言ってたのよ!まんまとあの男の挑発に乗っているじゃない!私の馬鹿!
「顔が赤いようだが?」
「赤くないです!」
私の言葉に公爵様はニヤリと笑みを浮かべるのであった。私は咄嗟に両手で顔を覆い隠す。
「赤いだろ。」
「虚言癖!」
「じゃあ、見せてみろ。」
私は公爵様の言葉通りにできないのであった。
「降参か?」
「…っ!?」
私はその言葉にムカッときて両手を離そうとした瞬間、馬車がガクッと動くのであった。
「うわぁぁ!!」
私は馬車内で転がるも、公爵様は冷静であった。
「…鈍っているな。たまには運動をした方がいいんじゃないか?
しょうがないじゃない!だって馬車に乗った経験…。転生してから10回もないんだよ!馬車酔だってあるのに…。とゆうか、公爵様が異常なだけよ!
「何があった?」
公爵様は馬車の外にいるトーマスに向かって、小窓越しに問いただす。
「敵襲です。」
トーマスはそう言ういった。




