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アステリア ―蒼い約束―  作者: 沙莉
動乱の聖譚曲(オラトリオ)

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第5話 虚飾の接吻、反撃の組曲(アンサンブル)

テントの中の様子がおかしい。


周囲のミネリア兵をあらかた地に伏せさせたサーシャは、息荒く、肩で呼吸を繰り返しながらそれに気付いた。


強かった。

ミネリア兵は、噂以上の強さだった。

それを幾人も斃し、今自分が地に立っているのが信じられないくらいだった。


サーシャは血に濡れた顔を拭い、テントの扉を開いた。


そこに立っていたのは、たった一人の男だった。


薄暗いテントの中で見えるのは、『蒼の疾風』の隊服。

そしてビターチョコレートの色合いの髪が、僅かに揺れている。


サーシャが眉を潜めて彼の後姿を見つめていると、揺れているのは、足で地面に転がった人間を軽く蹴り飛ばしているからだった。


「目覚めろ。運ぶのに手間になる」


「……隊長?」


その声色が、彼の知っている隊長のものではないような気がして、サーシャは小さく呼びかけた。


振り返ったその涼しげな澄んだ蒼い瞳は、確かにラナディート・エルハラードのものだった。


その瞳を細め、彼は顎で一箇所を指し示した。


「首級を取れ」


「…………は?」


「聞こえなかったか。首級を取れと、言っている」


ゆっくりと、ラナディートが示した方へと目を向けた。


テントの端に転がっているのは、豪奢な衣装を来た、手に剣を持った壮年の男性。

腹から背中にかけて、剣が突き刺さった跡が残っている。


「ミネリア王……!!」


「何だ、首級を取る覚悟もないのか。情けないな」


ラナディートは、唇の端を上げて嘲笑を浮かべ、そのミネリア王の屍に近づいた。

そして、手にしていた剣を振りかざす。


「う……うう……」


ソヴァーディガルド王子から、小さなうめき声が漏れた。


生きていた。


目覚めろ、と言っていたのだから、生きているとは思っていたが、だが、今のラナディートであったら、ソヴァーディガルドを殺すことなど造作もないことのように思えた。


なぜだろう。


血縁のように、全てを分かち合ってきたこの隊長が、今は怖い。


だが、サーシャはぐっと足に力をこめて、ラナディートに駆け寄った。


「お待ちください、隊長! 首級など、必要ありません」


「……何を言う。では、遺体をアステリアまで運ぶつもりか? ミネリア王が死んだことを伝えなければ、この戦は終わらないぞ」


「死んだことを伝えるならば、これで充分です」


サーシャは、そっとラナディートから剣をもぎとった。

彼から剣を手放させたことで、僅かな安堵の息が漏れる。


だが、それを気付かせないように、サーシャは素早くミネリア王の遺体から髪を一房切り取った。


「これで、充分ですよ、隊長」


「……ふん。そこの王子を、アステリアへ連行する用意を。ミネリアはもう、アステリア国の手の内だ。こうして、国が滅ぶ様は見ていて面白いものだなあ?」


「隊長……?」


興奮しているのだろうか。


今まで、アステリアでは戦争は久しく起きていなかった。

訓練だけは欠かさなかったものの、やはり訓練と本番とは違う。


人を殺す快楽に、溺れてしまったのだろうか……?


テントから出て行きながら、喉の奥で笑うラナディートを見送りながら、サーシャは軽く頭を振って、身を捩りながら起き上がろうとするソヴァーディガルド王子に手助けをした。


「大丈夫かよ、ソルト」


「あ、ああ……オヤジは……」


頭を抑えるソヴァーディガルドに、サーシャは神妙な顔持ちで俯いた。

ソヴァーディガルドは、素早くテントを見渡し、そして端に転がる父だったものを見つけた。


そして、深く溜息をついた。


「……首級、取らなかったのか」


「……ああ。必要、ないから」


それ以上、サーシャは言葉にしなかった。


彼の思いは、今は敵となるソヴァーディガルドに伝えるべきではない。

かえって苦しめるだけだ。


そう思った。


「あんな、オヤジじゃなかったんだよ。突然、おかしくなり始めてさ。

アヤカっちを嫁に貰えっていつも俺に煩く言ってたけど、ある日から目の色を変えて、自分が嫁に取るって言い出して……でも、それでも、俺にとってはたった一人のオヤジだったんだ。……救えなかったのは、俺の罪だ。だから、オヤジの分まで、俺が償っていかなくちゃならない。これから先……くそ、オヤジ、何でだよ……」


ソヴァーディガルドの独白は、低く小さく。

それを、サーシャは悲痛な面持ちでただ聞いていた。


ソヴァーディガルドは、一瞬だけ顔を両手で押さえ、もう一度深く溜息をついた。


「悪ぃ、サーシャ。ありがとな。オヤジの尊厳、護ってくれてサンキューな……」


伝わってしまっていたか。


サーシャの心は、苦い思いで満たされていく。


一体、何を生み出したんだろう。この戦は。



ミネリア王が暴走し、『祝福の女神』を欲した。

そして、幾人もの兵が死に、ミネリア王も命を落とし。

生まれたものなど、何一つない。


「アステリア国へ、行くわ、俺」


「……人質になるぞ」


「分かってるって。それくらい。でもまあせめて、多少使える人質でありたいもんだな。…………あの、アヤカっちの兄さんに会わせてくれるか? 狐の方の兄貴」


段々、ソルトらしくなってきたかな。


だが、その前に聞かなくちゃならないことがある。


サーシャの胸に浮かんだ、一つの疑問符。


「なあ、教えてくれ、ソルト。お前の親父さんがおかしくなって来た頃のことを……」


その瞬間、テントの端でぴくりと動いた生命の反応を、サーシャとソヴァーディガルドは感じた。


まさか。まさか……!




……やか。彩花。


柔らかい声が、わたしを呼んだような気がした。

その声は……


はっとして顔を上げたわたしの前に、パパさんが不思議そうにしている。


「どうしたね、レーリア?」


わたしは今、パパさんに成人の儀の特訓を受けていた。

色々作法があって、面倒くさいけど。

でも、みんな通る道だし。


それに、わたしの場合は特別だから。

わたしの生きていく道を、指し示す重要な儀式だから。


どの国も、『祝福の女神』のわたしを狙っていた。


わたしの力を得られれば、この世界を手に入れられると思ってる。

違うのに。

わたしの力は、そういう使い方じゃないのよ。


だけど、そう思っているのは、わたしとわたしの家族だけなのかもしれない。

本当のわたしの力は、わたしは知っているつもりだけれど、


でも…………使い方によっては、恐ろしいことに繋がるのかもしれない。


そう思うと、一日でも早く、わたしは儀式を迎えて、自分の道を示さなくてはならなかった。


「じゃあ、おさらいをしよう。レーリアがここを歩く。そうすると、司祭がここでお前にこの葉っぱを渡すから……」


言いかけたパパさんとわたしの間に、ころんと小さな玉が落ちて来た。

それを掬い上げたパパさんは、不思議そうにそれを光に翳す。

キラキラと光る色は、蒼。


すると、ピコーンピコーンと、その玉がフラッシュしだした。

ああっ、これは! このウルトラマンタイマーは!


『言玉』だ。


シェニム兄さんの、至極冷静な声が流れる。



『父上、レーリア、成人の儀の準備は滞りなく進んでおりますか。数百年に一度生まれる祝福の女神の成人の儀。各地各国が注目しているのですから、ぬかりないようにお願いします。ところで、ミネリアはアステリア国領に入る前に打ち払うことが出来ました。ミネリア王が、ラナディートによって討ち取られましたので、両国とも、思ったよりも被害が少なくすみました』


討ち…………ラディが?


あの、豪快なソルトのお父さんを?


わたしを狙った結末だと分かっていても、わたしは動揺を隠すことが出来なかった。


「そ……そうなの……」


「大丈夫かね? レーリア。だがこれで、無事に儀式を執り行える。いいね、ラディを決して責めてはいけないよ。彼は彼のすべき仕事をした。お前のためにしたことだ。分かっているね?」


うん……分かってる。


ラディを責めるつもりなんてない。

だって、彼はアステリア国を、ううん。

わたしを護るために戦ってくれたんだもの。


そしてそれから、わたしはパパさんに、儀式の倣いを教えてもらって。

何とか形になってきたころ、アステリア軍が戻ってきた。



「言ったでしょう、レーリア。すぐに戻ってくると。すぐに成人の儀を始めますよ」


シェニム兄さんは、軽くシャワーを浴びて、まだ濡れた髪を侍女が慌てて拭くのをうっとおしそうに払って言った。


「え、だって、まだ皆、疲れているだろうし……」


わたしが戸惑っていると、イスラン兄さんは、どかりと椅子に座って水をごくごくと飲み、腕で口を拭って、


「いや、一刻も早い方がいい。お前の儀式を済ませて、それからミネリアをどうするか決めなくちゃならん。まずは、お前の未来をお前の言葉でアステリア全土に伝えろ。全ては、そこからだ」


「そう……」



わたしはそう呟いたけれど、胸のうちは決まっている。


振り返れば、そこにラディが腕を組んで、部屋の端に立っていた。


わたしの視線に気付き、にこりと笑ったけれど……何か、違和感が残る。


何だろう。


首を傾げたわたしに、ラディはゆっくりと近づいて、そしてわたしの頬をそっと撫でた。


「会いたかった、レーリア……」


わたしもよ、ラディ。

ずっと、会いたかった。


思わずその身体に抱きつくと、ぷんと血の香りがする。


ミネリアでの……戦いの証なの……?


複雑な思いが、わたしの胸中を駆け巡る。


そんなわたしの肩に手を置き、ラディは腰を屈めてわたしを覗き込んだ。


あの澄み切った海の色の瞳。

何も、今までのラディと変わらない。


なのに、なぜ……

こんなに、胸が騒ぐの。


久し振りに会ったからかな。緊張してるのかな、わたし。


「レーリア、風呂に入ってくる。それから、少し話をしたいな」


「ええ、わたしも話したい」


「じゃあ、きみの部屋に行くから。待っていて」


そう言ってラディは、部屋を出て行ってしまった。

その後姿を見て、シェニム兄さんがぽつりと呟いた。


「おかしいですね、ラナディートは」


え?


シェニム兄さんも、そう感じたの?


びっくりして、わたしが彼を見ると、シェニム兄さんは眉を僅かに潜めていた。


「二人きりで会うなら、父上や私たちに一言あってもいいのですがね、今までの彼ならば」


「疲れてるんじゃねえの? 何たってミネリア王を斃したんだし」


イスラン兄さんは、ふーっと深い溜息をついてわたしに目を向けた。


「お前、しばらくミネリア王子と会うなよ」


「どうして……ソルトに、会いたいよ」


会って、聞きたい。彼の口から、何があったのか。何がミネリアで起きたのか。


だけど、イスラン兄さんは小さく首を振った。


「理由は二つだ。一つは、レーリア、お前が一番今考えなくちゃならねえのは、成人の儀のこと。それを揺るがせちゃならねえ」


……そうね。


この日のために、わたしは長い年月地球で身を潜めた。

そして、わたしが決断するよりも早くにわたしの力を欲し、ティリシアとミネリアが崩壊した。


次は、ママさんのフォーティニアかもしれない。

ママさんは、そんなことをもう考えていないかもしれないけれど、周囲の人間の考えることは分からないもの。


「それからな。今、お前が会っても、ソヴァーディガルド王子が苦しむだけだ。お前を見れば、ラディを思い出す」


そして、ラディに憎しみを抱いているかもしれない。


わたしとソルトは、いい友人関係を築けたと思う。

それは、ラディも知ってる。

だからきっと、苦しんだろう。


ラディも、ソルトも。


「……うん、分かった」


「ならば、大人しく部屋へ戻っておいでなさい。後のことは、私達に任せて」


そう言うシェニム兄さんのお言葉に甘えて、わたしは部屋へと戻った。


何だろう。


まだ、胸騒ぎが止まらない。


何が起きたのか、わたしの知らないところで、何かが動いているのか。

イスラン兄さんの言うとおり、わたしは無事に、成人の儀を終えることだけを考えなくちゃならないのに。

不安が、胸から過ぎ去っていってくれない。


「レーリア、入るよ」


ノックの音からすぐに、扉が開けられた。

シャワーを浴びて、さっぱりしたラディが入ってきた。


…………いつもなら、わたしが声を掛けるまで、部屋に入らないのに。


それでもわたしは立ち上がり、彼を迎えた。

疲れているんだろう、きっと。

そう思った。


「ラディ、本当にお疲れ様。ごめんね、そんな時に続けざまにわたしの儀式なんて」


「いいんだ。待ち望んでいた、『成人の儀』。やっとこれできみは、きみの思いを貫けるね」


「うん…………」


ラディは両手を伸ばし、わたしをそっと抱きしめた。


暖かい、胸の中。


わたしは今ここにいる幸せに、瞳を閉じた。


「レーリア……?」


「なに、ラディ」


「きみの望みを、教えてくれないか」


何を、言っているの。


どうして、聞きたいの。


今まで、一度だって聞かれたことなんてない。


ラディは、わたしの望みを聞かずとも、


「きみの望みは、俺の望みだから。俺は、きみがどんな選択をしても、傍にいてきみを護るよ」


そう言ってくれていた。



おかしい。

どうしたの、ラディ。


わたしは、目を見開いてラディを見上げた。


わたしを見下ろすラディの眼差しは、あの沖縄で見た海のように汚れなく澄み渡り………冷え切っていた。


「教えてくれないのか? 俺はきみの恋人だろう? 一足先に教えてくれてもいいじゃないか」


その途端、バンバンバン! と部屋の扉が立て続けに叩かれる。

直後、


「レーリア様、レーリア様!! 隊長から離れてください!!」


サーシャだ。間違いない、サーシャの声だ!!


「レーリア、聞こえますか! ここを開けるのです!」


シェニム兄さんも、少し慌てたような口調で声を上げている。


何?


何が起きたの。


目の前のラディは、低く舌打ちをして、扉に手のひらを向けた。

そこから、一筋の光が発せられる。

封印の呪文だ。


何で、どうして。


サーシャとシェニム兄さんの声が消え、扉を叩くような音も掻き消えた。


静かな空間。


不敵な微笑を浮かべるラディとわたし、二人きりの…………背筋が凍るような空間。


「さあ、レーリア。教えて?」


分かったわ、ラディ。

わたしは目を細め、ラディを見上げる眼差しに力を込めた。


でも、お願い。


ラディ、どうか無事でいて。


心の中で祈りながら、わたしは出来るだけ艶っぽくなるよう、微笑を浮かべた。

そして、ラディの肩に手をかける。


「愛してるわ、ラディ。キスをして?」


ラディは唇の端を上げ、そしてわたしの顎に手をかけた。


決定的だった。


この人は、ラディじゃない。


わたしが、そんなことを言えるわけなどないと、ラディは知っている。


とてつもなく恥ずかしがりやのわたしには、こんな台詞、演技でもない限り言えない。

もし、口にしたら、きっとこう言うだろう。


「レーリア、嬉しいけど、でも無理をしないで?」


ラディがわたしに顔を近づける。

そして唇が重なりそうになった瞬間、わたしは小さく問いただした。


「あなたは、誰なの」


ラディが、……ラディの姿をした者が、ぴくりと止まった。


そしてそのまま、喉から笑う声を上げた。


「誰? 誰って、見れば分かるだろう。きみの愛するラナディートだよ」


「あら、そう。なら、いくつか質問をさせて。あなた、地球でわたしを何て呼んだ?」


わたしはラディの腕に手を掛けたまま、にこりと笑って言った。


ラディはわたしの頬を撫で、ああ、その声で……。


「彩花と。そう呼んだよ」


…………そうね。


それは、知っているはず。わたしの思うのが間違いでなければ、知っている。

だって、地球でわたしが生きていたことを、由利ちゃんに教えたのはあなただもの。


「じゃあ、わたしはあなたを何て呼んでいた?」


「吉田くんと。そう呼んでくれたね」


「……では、吉田くん。あなたの好きな飲み物は何? 分かるわよね。自分のことだもの。大好きだったわね。お酒も、その種類のものばかりだった」


ラディの表情が変わった。


薄笑いを浮かべていた彼の端正な顔が歪み……わたしから身体を離す。

そして、わたしの首をそっと指で伝った。


「生意気な女だ、『祝福の女神』」


ラディの顔で、ラディの声で。


やめて。

ラディを穢さないで。


「ラディを、どこへやったの」


自分でも驚くくらい、低い声だった。

それくらい、わたし、怒ってる。


あんまり、怒るのって得意じゃない。

だけど、今は……目の前の男が許せない。


ラディの姿をした者は、可笑しそうに笑って、自分の胸に手を当てた。


「いるよ、ここに」


その時、部屋の扉が開かれた。

両手をシェニム兄さんがこちらへ向けている。


魔力に対抗するには、魔力で。

シェニム兄さんが、封印を解いたんだ。


「レーリアから離れろ!」


イスラン兄さんがわたしに駆け寄ろうとするのを、ラディはくすりと笑って止めた。


「おっと、『祝福の女神』をこの場で八つ裂きにするのを見たいか? ああ、それにね、『祝福の女神』。話の続きだよ。ラナディートは、生きている。この身体は彼のもので、心もしぶとくここにある。だから、私を殺せば、ラナディートもおのずと死ぬ。それでも攻撃が出来るかな?」


なんて…………なんて卑怯なの……!!


気持ち悪い。

眩暈がする。


だけど……護るわ、ラディ。


わたしを、護ってくれると誓ってくれたあなたを。


わたしのために、全てを捧げてくれたあなたを。


わたしは、あなたと生きて行きたいと。

あなたと二人で、アステリア国を平和へ導きたいと、そう願うつもりだった。


だけど今のわたしの願いはね、ラディ。


あなたを救うことよ。


待っていて。必ず、助けるから。


わたしは目を細め、指先に魔力を込めた。


わたしの戦いが、始まった。

「あなたは、誰なの」


その鋭い一言が、偽りの平穏を切り裂いた。

最愛の騎士ラナディートの姿を借り、聖域を汚そうとした影。

だが、地球で共に過ごした「吉田くん」との日々、重なり合った温かな記憶までは、何者も奪うことはできなかった。


ミネリア王を狂わせ、アステリアを戦火に包んだ黒幕の正体。

そして、ラディの身体を人質に取るという、卑劣極まりない陥穽。


「わたしの願いはね、ラディ。あなたを救うことよ」


覚悟を決めたレーリアの指先には、もはや迷いはない。

『祝福の女神』としての宿命を受け入れ、彼女は今、愛する人を闇から引き戻すための聖戦へと身を投じる。


「動乱の聖譚曲オラトリオ」編、完結。

次章、最終決戦――「未来への鎮魂歌レクイエム」。


奏でられるのは、滅びの調べか、それとも希望の詩か。

ラスボス・レクサスとの、すべてを賭けた最後の戦いが幕を開ける。

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