ハギザ66
さっむ。
死にそう
「どこいくの?」
まだ君は僕を引っ張る。
だんだん君の表情が曇っていく。
僕の問いかけにも何も答えてくれなくて、君に握られている僕の手は徐々に温かくなっていくのを感じる。
辺りはもうピンク通りで、君がそんな格好でいるから、周りの男によく見られているような気がする。同時に化け物も同様に君を見ているからわかりやすい。
「秋乃くん、本当はさ、私も化け物が見えるのかもね」
「え?ほんとに?」
君の手が少しばかり力んだのかもしれない。
そう感じたと同時に、君は突然な告白をした。
「ううん、形は見えないよ。でも…」
「それは、どう言うこと?」
もの言いたそうに、それでも言いにくそうに。
君は俯きながら足を止めた。
こんな時、僕らがどれくらい手を繋いで歩いたのかわからなかったけれど、足はもうくたびれていることには気がついていた。
「ここ…なんだけど、入る?」
「こ、ここって…あれじゃん。その、いけない場所じゃん?」
君は何を考えているんだろう。
何に対してそんな不安気で、何を隠そうとしているのだろうか。
僕の目に入ったのは、いけない場所。
真っピンク色で、大人のお店であることは確かだった。僕はこんな場所に行ったことも、見たことすらなかったけれど、男の想像とは時に恐ろしく察しが良くなるものだ。
「いけない場所、でも私は入れるよ?秋乃くん入る?」
「僕はまだ高校生だし、追い出されるから辞めるよ」
「追い出されなかったらいい?」
「いやいや、そう言う問題かな?」
まともになったって、どうやら僕の意見は通ることもないらしかった。だからそのまま、何か考えがあるだろう君を頼りに、腕を引かれるままに。
この行動全てを君のせいにして、仕方なくお店に入って行った。
よろしくお願いします




