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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第六章 最後の闘いです!

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第84話 宝の正体が、判明しました!

 一五〇〇年にクテイとキエフを襲撃した魔王も、この『ベルゼビュートの化石』を狙っていた。

 それでベルゼビュートの復活を阻止しようとした、クテイの将軍と相打ちになったのである。


「ひょっとして、キエフから採れたオパールも」

「いや、そうじゃない。おそらく、岩や石に魔力が溶け出して、オパール化したのだろう」


 魔王であるなら、人間の業では掘り起こせないはずだ、と。 


「ごらんなさい。この美しさ! 魔王ベルゼビュートが長い年月を掛けてオパール化した姿! しかも魔力は存分に溜め込んだ状態なの。これだけの魔力があれば、いかなる魔法も、どんな願いでも思いのままよ! あらゆる大陸を買い取ることも、世界中を破壊することだって可能だわ!」


「お考え直しを、夫人!」

 キエフ王子が、男爵夫人に呼びかけた。

「たしかに、魔王の魔力でエネルギー問題が解決できる。しかし、この力は人間が理解できる範疇を超えています! 使えば、どんな危険が待ち構えているか!」


「おだまり、モヤシ王子!」

 男爵夫人が、杖でキエフ王子を殴ろうとする。


 刹那、チヨメが夫人に急降下してきた。

 脇差しで、夫人のノドを狙う。


「同じ手は食わないわよ!」

 冷静に男爵夫人は対処して、チヨメを杖で殴った。


「ふにゃあああ!」


「チヨメちゃん!」


 谷底へ落ちそうになったチヨメは、腕に巻き付けていた暗器のロープを橋に引っかけた。どうにか落下は免れたらしい。


「大丈夫ニャ」


 とはいえ、打つ手なし。

 黙って宝が奪われるのを見ているしかない。


「さあお前たち、この化石を運び出しなさい!」



 盗賊団が、ツルハシで結晶化した橋を傷つけようとする。



 だが、ツルハシの方が折れてしまった。


「ダメです。ビクともしねえ!」


「直接持って帰るしかないわけ? 面倒ね。とりあえず宝箱を先に!」


 配下の盗賊団に、宝箱を開けさせる。


「おい、なんだこりゃあ!?」「金なんてどこにもねえぞ。金目のものも見当たらねえ!」


 盗賊たちは、宝箱の中身を放り投げた。


「これは……!」


 ソランジュは、捨てられた紙切れを見て愕然とする。


「お前たち、なんてことを。これは金塊一〇個分に相当する、貴重な資料だぞ!」




 リッコにまで、ソランジュの怒りが伝わってきた。


「そんな紙切れが、何の役に立つというのよ?」

 夫人は、ソランジュの放つ怒りにも動じない。



 試しに、リッコも紙の内容を読んでみる。


「これは医学書?」


「あとこれは、魔法の書物です。すごい、蘇生術です! 意識を失った人も、これで息を吹き返しますよ!」

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