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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第六章 最後の闘いです!

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第82話 いよいよ、カギを差し込みます!

 リッコはソランジュの後ろにつき、寺院へ足を踏み入れる。


 内部は割と狭く、広間しかない。いかにもお墓という感じだ。もっとダンジョン然とした作りなのかと思ったが。


「侵入者がいたんですよね? 死体もありませんでしたよ?」


 リッコは、内部の異様な冷たさに、身震いする。盗賊よけの守護者などもいないようだ。


「明らかに、何かよからぬモノが封じられているね」


 ソランジュも、同様のことを考えているらしかった。


「いえいえリッコさん、隙間風が吹いているんですよ。それで寒いのでは?」


 気を利かせてくれているのか、ジョーイが穴を指さす。


 穴からは、日の光が差し込んでいた。 


「月の石……もしかすると」 


 ソランジュは、キャンディケインに取り付けていた銀細工を、取り外す。


「これに、これを取り付ける、と」


 銀細工は、宝石にフィットした。


「てっきり前金でもらえたんだと思ったが、まさか、預かり物だったとはね」


「騙したようで、申し訳ございません。他に安全な隠し場所が見当たらず」

 王子が謝罪する。


「いいさ。私がキミでも、同じことをしたに違いないからな」


 最初から巻き込むつもりでいたのはシャクだが。


「でも、銀が秘宝隠しに必要だって、よく知っていましたね?」

「知らないのか? 銀はこの世界の産物ではないんだぞ」


 超新星爆発による作用に由来するらしい。


「ホントですか?」


「金や銀などはそうやってできる、と言われている。それが宇宙空間で組み合わさって、新たな星が生まれるそうだ」


 マウント気味に語っているが、ソランジュもコジモに教わるまで知らなかったそうで。


「では王子、あなたも」


 なにやら訳知り顔で、ソランジュはキエフ王子に手を差し出す。


「王子様も、秘宝の鍵を?」

「持っています」


 王子がソランジュに貸し与えたのは、銀色に輝く杖である。

 キャンディケインより長い。


 杖の先に、ソランジュは銀細工を取り付けた宝石を差し込んだ。


「あとは……」


 続いて、ソランジュは杖を床の穴に突き刺す。

 そのまま、杖をゆっくりと落とし込んでいく。


「よし、入ったぞ。ジョーイ、そこをどいてくれ」


 ジョーイに避けてもらうと、宝石に太陽の光が差し込む。

 光を飲み込んでいき、宝石が脈打つように点滅を始めた。


「何が起きているんです?」

「太陽の力を吸収しているんだ」


 杖を支えながら、ソランジュも警戒心を最大限にしている。


 何が起きてもいいように、リッコも身構えた。


 しかし、光はいつの間にか消えてしまっている。


「……ん? 何も起きないな」



「もっと深く差し込んだ方がいいんじゃ」




 リッコが杖に手を触れた途端、床が抜けた。





「わあああああ!」



 ソランジュを抱きかかえながら、リッコは真っ逆さまに穴の底へ。

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