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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第六章 最後の闘いです!

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第81話 この寺院に、何がある?

 草むらに覆われた山を、ソランジュは王子の誘導で進む。



「これからどこへ向かうんだ?」


「西にある、『太陽の寺院』です。その宝石の名は月の石と言います」


 太古に建造された、無人の寺院である。キエフ・クテイ共有の秘宝が眠っている、最有力候補らしい。


「太陽の寺院か、コジモも、わたしのことを『ソル』と呼んでいた」



 クテイの言葉で、『太陽』という意味だ。



「素敵です。わたしもそう呼べたらなぁ」

「友がつけてくれた愛称だ。愛着があるんだよ」


 寺院の前に到着した。

 石造りで、遠くから見ると黄金でできているように美しい。だが、人は誰もいなかった。



 そこで、ソランジュはハッとなる。

 リッコの言葉を思い出したのだ。

「そういえば、どうして私がコジモにソルと呼ばれていたか、キミは知っていたんだ?」


「はえ!?」

 奇声を上げて、リッコは目を丸くする。


 ソランジュを立ち直らせる際に、リッコはコジモが自分をソルと呼んでいたことを知っていた。誰にも話していないはずだ。


「や、やだなぁソランジュさん。酔っ払ったときに、話していたじゃないですかぁ。忘れっぽいんだからぁ」

 モジモジしながら、リッコは語る。脂汗をかきながら。


「ううむ、そうだったか」

 いちいち酒量など覚えていないので、記憶が曖昧である。


「そうですよ。お酒の飲み過ぎですよ、ソランジュさん」


 リッコに丸め込まれた気がするが。


 まあいい。

 今は秘宝が先決だ。


「これだけ立派ならば、侵入されてもおかしくないのでは?」


「代々のキエフ王が、『誰も近づいてはならぬ』と」


 侵入者はいたらしい。が、全員生きて帰ってこなかった。屈強の冒険者も、大部隊の盗賊たちも。高価な武装をした、異国の騎士団でさえ。


「何か、恐ろしい存在を封じているのではないかと。理由を聞く前に先代を失くしたので、ボクには分からずじまいでして」


 参拝者は、近くまで来ても入らずに、付近で祈るだけなのだそうな。


「なにか、参考になるヒントはないか?」


「関係があるかは分かりませんが、コジモ・クテイ姫は、かつて一五〇〇年前に秘宝を守った、コスタ将軍の直系だとか」


 コスタ将軍は、クテイの親戚筋だったという。だが、王家には女児しか生まれず、近親婚をしたという。その子孫がコジモらしい。


「そうだったのか! だからコジモはあんなにも、秘宝にこだわっていたんだな?」


 クテイ王家は代々、友好の秘宝の在処を守っていた。が、伝える前にコジモが死に、秘宝の謎を知るものの数も減る一方らしい。



「この寺院の下に、何が」

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