第66話 アイテムは呪われていました!
「どうして、そんなに怒ってるんですか、ソランジュさん」
リッコの問いかけに、ソランジュは尚も不機嫌に答えた。
「あれは彼女が、コジモが求めて止まない代物だった! それが、今頃になって伝承の品となり現れるなんて」
「探せばいいんですよ。きっと見つかります」
「見つかるモノか! 私が、それを証明してやる!」
リッコとジョーイ、ソランジュが言い争っていると、護衛隊の一人が血相を変えて屋敷に入ってきた。
「領主様ぁ! 大変です!」
「どうした?」
「街中で、冒険者が暴れています!」
マセッティが護衛隊に迫る。
「いったい何が起きたんだ? またケンカか?」
「マジックアイテムが暴走していまして!」
街へ出ると、恐るべき光景が広がっていた。冒険者たちが、人を襲っていたのだ。
「ひええ! 誰か、止めてくれぇ!」「逃げろ、みんな逃げろ!」「危ないぞ!」
装備を持った冒険者たちが、悲鳴を上げながら人々に斬りかかっている。彼らに攻撃の意志はないらしい。が、武器の暴走を止めることはできないようだ。
「これはいったい?」
「そういえば、ここのマジックアイテムって!」
モンスターからのドロップ品だ。
「たしか、浄化していないで売っていたって、ジョーイさん言ってましたよね?」
「そうか。これが狙いだったんですね?」
ジョーイは、浄化能力が高く、作戦を見破っていた可能性が高い。彼女を、関係者が殺害しようとしていた可能性が出てきた。
「じゃあ、またモンスターに化けたってコトだニャ」
「おそらくな! とにかく詮索は後だ! 手分けして魔物を倒すぞ!」
ソランジュが、ステッキを回す。
「領主様の護衛は、ワイに任せるニャ!」
チヨメはマセッティと避難を開始した。
「お願いします! ジョーイさんも、マセッティさんと安全な場所へ!」
だが、ジョーイは棍棒を手にする。
「いいえ! あたしも戦います。マジックアイテムが相手なら、わたくしだって!」
「でも、どうやって?」
「こうやって!」
ジョーイは、棍棒に魔力を纏わせた。冒険者の持つ魔王道具を殴る。
「ニギャアアア!」
マジックアイテムから、白い霊体のようなモノが浮かび上がった。
「これが、マジックアイテムに悪さをしている霊体モンスターです!」
霊体モンスターは、ジョーイに殴られた衝撃で、塵となる。
冒険者の身体が、正常に戻った。
マジックアイテムは、その効力を失ってしまったが。
「武器が浄化された。よし、元に戻ったぞ。ありがとう」
「まだ操られている人がいるので、避難活動を手伝ってください」
冒険者は、住民の避難を先導する。




