第51話 同志になりました!
「商業ギルドにも、冒険者カードと同じようなカードをもえらるんですね」
リッコも、冒険者カードをジョーイに見せる。
カードの材質は同じだが、囲み線の色が違った。
冒険者カードは青で、商業ギルドなどの市民カードは黄色い。
税金の申告などで混乱しないためだという。
「フレンド契約すれば、パーティを組んだことになるニャ。お家にいても冒険したことになるんニャぞ」
「その手がありましたか」と、ジョーイは手を叩く。
「フレンド契約って何です?」
「冒険者と商人とが契約して、冒険で入手したアイテムの売買をすることニャ。強い冒険者とフレンドになって取り引きできれば、利益を独占できるニャ」
商人がパーティに入れる仕組みとして、発案されたものだという。
善は急げと、四人は商人ギルドへ。
「では早速申請するニャ。お友達だしな」
「はい。よろしければ」
「当然ニャ。これも何かの縁ニャ」
勝手に、チヨメは契約書にサインを始めた。
「お前たちも、契約するニャろ?」
後ろを向き、チヨメはソランジュに声をかける。
「ああ。そのつもりで、ギルドに来たからな」
ソランジュもサインをして、リッコもつられて紙に名前を書いた。
「これで、我々は同士だ。いいな?」
「構いません。一気にお友達が三人も増えました! やりましたぁ!」
リッコが発言すると、右からチヨメ、左からジョーイに頭を撫でられる。
「可哀想なのニャ、天才は理解されにくいからニャ」
「同感です。リッコさんが田舎でどんな使いを受けてきたか、よく分かるお言葉でしたね」
察するに、同情されているらしい。
それでも、友達作りは一歩前進だ。
「では、あたしは店に戻ります。他の依頼もドンドン来ているので」
「分かった。手に入れたアイテムは優先的にそちらへ流すから。いいアイテムを作っておくれれよ」
「心得ました。毎度ありがとうごさいます」
リッコとソランジュは、ジョーイを見送った。
「賑やかな人ですね」
「キミが言うか、それを?」
「なんですか?」
「なんでもないよ」
妙に呆れられたような気がするが。
「では、気を取り直して秘宝の洞窟へ出発する。敵の目を盗んでお宝だけ盗めばいいか、殲滅してしまうか、どっちの作戦だ?」
「どっちもニャ。どのみち魔物たちは、倒さないといけないニャ」
「ザコ排除は冒険者に任せて、我々は一直線にボスのところへ向かおう。その後に調査をする」
洞窟の調査依頼にまで冒険者を雇うと、分け前の問題が出る。
調査は三人で向かった方がいいだろう。
「えらく突き放すんですね、チヨメさん?」
「現場を見れば分かるニャ」
チヨメの口ぶりから想像して、相当荒れていると予想される。




