第48話 もう完成したんですか!?
快適な朝を迎え、リッコは伸びをする。タタミという床に直置きされた布団は寝心地に心配があったが、リッコはすぐに夢の中へ。
ジョーイの元へ行く前に、ギルドへ顔を出した。
「あれ、ジョーイさんだ」
そこにいたのは、なんとジョーイである。てっきり、アジトで作業中だと思ったのだが。ギルドのカウンターで、受付と真剣に話し込んでいた。
「ジョーイさん、おはようございまーす」
リッコが声をかけると、ジョーイが、こちらに気づく。
「あ、おはようございます。リッコさん、ソランジュさま。それと……」
そうだ。ジョーイはチヨメとだけ、面識がなかった。
「チヨメ・イッポンマツだニャ。ソランジュの知り合いで、ニンジャだニャ」
「はじめまして、チヨメさんですね。ジョーイ・ショーバンです。よろしく」
丁寧に、ジョーイとチヨメが挨拶を交わす。
「約束の品、修繕完了しましたよ。ソランジュさん」
アジトに戻ると、店内に装備品一式が。リッコのフルアーマーは直立した状態で、キャンディケインはカウンターに置いてある。一見すると、何も変わっていないように見えるが?
「まさか。半日しか経っていないぞ。最低でも三日はかかると思っていたのに」
さすがのソランジュも、舌を巻いた。
「あたしの手に掛かれば、この通り。もち、適当仕事ではありませんよ」
ジョーイが調べた装備品を、リッコたちに渡す。
「見事だ。洗練されている。魔力の流れもいい。いやはや、想像以上だ」
「そんなにですか? 何も変わってないよう……な?」
持たせてもらって、ようやく分かった。いかに今まで、ソランジュが無理矢理に力でアイテムをねじ曲げて使用していたかが分かってしまう。魔力の流れがスムーズなのだ。
「レイピアになる武器モードと、杖になる魔法モード、攻撃特化の魔法銃の三段階と、三段階に変形できます。今まで以上に早くモードチェンジできます」
それは知っていたが、より武器らしく、魔法道具らしい見た目になっている。
「でしょ? これを最初に作った役立たずと、一緒にしないで下さいよ!」
えっへんと言いたげに、ジョーイが平たい胸を張った。
「ん? でもこの魔力の残滓はソラン……うにゃ!?」
余計なことを言いそうだったチヨメの口を、リッコは慌てて塞ぐ。
「どうかなさいましたか、リッコさん?」
「いいえ。なんでもありません! それより、わたしの装備の方を」
悟られまいと、リッコはジョーイに催促をする。
「では、こちらはリッコさんの」
続いて、ジョーイはリッコに武器を返した。
「驚いただろ? 聖剣の類いじゃないのに、優れた品で」
「はい。ベースはただの店売り品でしたから」




