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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第三章 お友だちって、いいものですね!

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第42話 まさか、やましいお気持ちがあるのでは?

 食事を終えて、それぞれの用事に向かう。


 自分の部屋を手に入れたリッコは、ソランジュに買ってもらった洋服をクローゼットへ。

 色とりどりの洋服を見ながら、うっとりする。

 取り付けてある姿見に自身のニヤけ顔が写って硬直した。


 他に荷物はない。後は日用品を揃えるだけで、誰よりも最初に作業が終わってしまった。生活感のない部屋が完成しただけ。


 つくづく女っ気がないと、自分でも思う。


 手持ち無沙汰になったリッコは、他の人が何をしているのかを見に行く。

 ソランジュも、自室を飾り付ける。まるで以前に見た魔女の館そのものに完成させていた。

 続いて、リッコは下に降りる。

 ジョーイは、作業に集中していた。話しかけていい物か迷う。

 同じタイミングで、ソランジュが降りてきた。


「今日は今から人に会う。そこで夕飯にする予定だ。キミも同行しないか?」

「いいえ。仕事に没頭したいので、遠慮します」


 残念だが、好奇心の方が上らしい。


「無理をするなよ。これから色々と世話になるのだから」

「こちらこそ、よろしくですよ! 無理はしません」



 リッコたちは、アジトを離れた。


「いいんですか、ソランジュさん、実はジョーイさんの態度に怒ってるんじゃ」


 まさか、高額の借金を抱えさせて出店早々に破産させる気では……。


「彼女の鑑定眼は、本物だよ」


 そんなリッコの心配を、ソランジュは否定する。


「私は強引に、素材をアイテム化しているから。よくあれを見抜いたよ。普通の鑑定士なら、素材のよさに目を奪われて、本質を見失っているところだ。目の付け所が違うよ」


 どうやら、ソランジュは本当にジョーイの鑑定能力を高く評価しているらしい。


「それに、我々は金に困っていない。なのにどうしてわざわざ一人の元冒険者を罠にハメて稼がねばならない?」


「バカにしてきたんですから」


「そこまで心が狭くないよ、私は」

 見くびるな、と言いたげな表情をソランジュは浮かべる。


「まあ、娼館に売り飛ばした方がウケそうな、体つきではあったが。あの線の細さ、マニア層は喜びそうだ」

「めったなこと言わないで下さいよ!」


 平たい身体をきわどいレオタードに包んで給仕するジョーイを想像し、リッコは頬を染めた。


「彼女は、我々の目が届く範囲にいてもらおう。勘が鋭い上に、浄化魔法の腕も立つ。一緒にいて損はない」

「はい。すぐに打ち解けられたので、お友達になれそうです」

「キミの思考は、幸せで何よりだ」


 どういうわけか、ソランジュに呆れられた。


「心配事はそれだけじゃありません。武器がなくなっちゃいましたよ」

「あんなモノ、いくらでも作れる。急いでいない。それに、頼もしい仲間にも会うしな」

「例の『一本松』さんすよね? どんな人なんです」


 ソランジュが知っているくらいだ。デタラメに強いはずである。


「まあ、一言で言うと、ニンジャだ」

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