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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第三章 お友だちって、いいものですね!

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第41話 わたしの昔話です

「私は、とある人物から魔法使いの称号を得て、そこから剣術に移行したな。大して強くはないが」

「いや十分でしょ」


 そこは、ジョーイと同意見である。


「キミも一応、クラフターの称号があるだろ?」

「はい。商業ギルドに入ったので、その機会になってみました」


 魔法使い系の職業と、商人系のジョブを持っていたらなれる上級職だ。アイテムの鑑定がでいるのも特徴である。


「鍛冶職人レベルが、三〇を超えているんですね?」

「ええ。マジックアイテムの生成も可能ですよ」


 ソランジュの武器を見て、欠点を見抜いただけあった。


「親の跡を継ぐより、自分で商売をしたくて、頑張ったんです。独り立ちしようとしていた矢先にこのザマでして」


「ご両親が、お嫌いなんですか?」


「あんまり」

 つまらなそうな顔を、ジョーイは浮かべる。


 顔を合わせれば「嫁に行け」と言われ、とうとう見合いの話まで持ちかけてきたため、ウンザリして家を飛び出したという。



「親がいるだけ、わたしはうらやましいです」


 リッコには、両親がいない。


「ご、ごめんなさい」



「いいんです。わたしには、家族のように慕ってくれた幼なじみ一家がいますから」


 幼なじみを守りたくて、聖騎士になった。二人は納得していたつもりで。



「でも、そう思っていたのはわたしだけで。言われたんです。『守られてばかりはイヤだ』って」


 リッコは幼なじみと袂を分かち、旅に出る。

「でもよかった。こうして幼なじみ以外にも友だちができて。女子会もできて。わたし、うれしくて」


 リッコは鼻をすする。


「今日は食え、リッコ」

 ソランジュがリッコの前に大皿を突き出す。


「はい。いただきます」

 スプーンを掴み、リッコは料理をバクバクと平らげた。


「リッコさん、ありがとう」

「何がです?」


「よく考えたら、あたしをここまで育ててくれたのって、親だったなと」


 両親の存在があったからこそ、今の自分があるのだ。それがようやく分かったと、ジョーイは語った。


 同じことを、リッコも思う。

 我が子を愛していなければ、レベル三〇まで面倒なんて見ないはずだ。


「今まで、親ってわずらわしいだけだなって思っていたんですけど、超えればいいんですよね?」


「その意気です」


 リッコの隣でうなずきながら、ソランジュがワインを傾けた。


「私なんて、親がいないどころか、育った村さえ追放されたからな。キミは恵まれている方だぞ。一人で生きていく辛さは、私も分かる。キミは強いよ、ジョーイ」


「ありがとうございます、ソランジュさん」

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