第40話 人生初の、女子会です!
よく考えたら、友だちになったら何をするのか分からない。
「特に何も要求はないですね。グループで食事会があったら、誘ってください」
「あっ、はい。では、今からゴハンを一緒に食べましょう!」
部屋の整理をしていたら、もう昼になっている。
店で食事を取ろうとなった。
「せっかくだから、ジョーイが選んでくれ」というソランジュの提案で、店はジョーイに選ばせる。
「そうですね。あそこなんてどうです?」
ジョーイが選んだのは、落ち着いた雰囲気の店だ。女性客ばかりで、騒がしくない。料理も、スパイシーさが中心で、穀物にも酒にも合う。
「わーあ、わたし、女子会なんて初めてですよ!」
ハッスルしながら、リッコはジンジャーエールをガブ飲みする。
同じように、ジョーイもジンジャーエールをノドへ流し込んでいた。
発酵した酒を嗜むのは、ソランジュだけである。
「まあ、女子会と言われれば、そうかな?」
「相当、ご友人に恵まれない生活だったんですね。分かりました。是非とも友だちをやらせていただきましょう!」
ジョーイは自分のジョッキを、リッコのジョッキにコンと当てた。
「お二方は、いわゆる上級職なんですよね。聖騎士に、赤魔道士なんて」
この世界で言う「ソーマタージ」とは、『魔法』という意味がある。が、「ソードメイジ」のコトも指す。つまり、「剣も扱える魔法使い」をもじった言い方をしているのだ。
「わたしは、師匠からモンク職を三〇まで鍛えられました」
話しながら、リッコは唐辛子粉末の掛かった焼きエビをかじる。
「『ナイト』の職を得たのは、冒険者学校に入った後ですね。その功績が認められて、聖騎士の称号を得ました」
冒険者は、一つの職業でレベル三〇まで達すると、サブクラスの習得が認められるのだ。
普通は職業に就くと、ただの転職扱いになる。
が、サブクラスだと、元の職業の特質を捨てないで、別の職業に就けるのだ。
「武器を拝見させていただきましたよ、リッコさん。あまり使い込んでませんね?」
ジョーイは、塩コショウで味付けされたカニの腕をむしる。
「使う機会がなくて」
「リッコさんの戦闘スタイルなら、『拳聖』という選択肢もあったのでは? 『無手勝も、そっちの方が早く習得できたでしょ」
拳聖とは、格闘中心の上級職だ。僧侶と武闘家のどちらかをレベル三〇まであげると習得できる。
「候補にはありましたよ。師匠が拳聖の弓使いでしたし。でもわたしは、ヨロイとか盾とかを装備するときに、制限が掛かるのがイヤなんです。わたしは誰かを守るために、冒険者になったので」




