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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第三章 お友だちって、いいものですね!

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第35話 正体がバレちゃいますよ!?

「ついでに、こいつも」と、ソランジュはリッコのヨロイが収まったベルトまで、ジョーイに差し出した。


「この中には、リッコが装備している白銀の全身ヨロイが入っている。こうやって、と」

 ソランジュはベルトを操作して、ヨロイを外へ出す。


「おお、これはまた摩訶不思議な」

 商人魂に火が付いたのか、ジョーイの目の色が変わる。


「この鑑定と、修正案を聞きたい」

「かしこまりました。すぐにでも。しかしまあ、どなたがこんな細工を」

「それはだな……おいおいなんだ?」



 会話を中断させ、リッコはソランジュの腕を引いた。



「しばしお待ちを、ジョーイさん」

 ジョーイに聞かれないように、ソランジュを近くの路地裏へと連れ込む。


 かたやジョーイの方も、こちらに注意を向けず、鑑定に没頭する。


「ちょっとソランジュさんっ、あなたは『朱砂の魔女ソーマタージ・オブ・シナバー』さんですよ。うかつに名乗ったら」


「誰も私が『朱砂の魔女すさのまじょ』だとは知らん。ギルドでも驚かれなかっただろ?」


 言われてみれば。

 ワーンスに魔女が現れても、誰一人として注目していなかった。ひどく腕の立つ冒険者としか気づかなかったようである。


「つまり、実物の魔女を誰も見たことがないのだよ。『ソランジュ・オルセン』なんて名前を、君も知らなかっただろ?」

「なるほど。だから名乗っても平気なんですね?」


 受付嬢以外、魔女の本名を知らないらしい。




「ソランジュさま。ありがとうございます」 

 話している間に、鑑定が終わったようである。



「父が作ったリッコさんのヨロイも大したもんです。白銀のフルプレート・メイルはこれまで過酷な環境下でも美しさを失わず、丈夫です」


 綿製の黒地インナーに至るまで、カッコイイから気に入っていた。冒険者になってから、このヨロイを愛用している。


「父は融通が利かずキライでしたが、仕事人としてはホンモノだと言わざるを得ません。リッコさんの凜々しさを演出する、素晴らしい装備かと」


「えへへ、ありがとうございます」

 自分のことのように、リッコはうれしくなった。

「ソランジュ様のステッキも業物ですね」

 さすが、鍛冶屋の娘だ。ソランジュの腕前をよく分かっている。

「が、アイテム精製として雑すぎます。色々ごちゃ混ぜしすぎて、本来のパワーの半分も出せていませんよ! まったくどこの誰がこんなポンコツを作ったのやら!」


 あなたの目の前にいる人ですよ、と言いかけて黙り込む。


「帽子などのお召し物も、せっかくのコーディネートが台無しになっています! 素材はいいのに。どうすればここまでヒドいマジックアイテムにできるのか!」


 恐る恐る、リッコはソランジュの方を向いた。

「ソランジュさん、怒ってます?」


「いや、まったく」



 笑顔が怖い。

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