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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第二章 魔女さんと二人旅なのに、トラブル続出ですか!?

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第25話 盗賊退治に出撃です!

 聞けば、最近になって野党たちが派手に暴れ回っているそうだ。度々領内の村を襲い、作物に打撃を与えているとか。


 冒険者たちを雇って一掃しようにも、彼らは報酬の安い野党狩りに関心を示さない。高額な魔族討伐に出払っている。


「依頼における冒険者の割合は?」

「ほぼ全員でして」


 魔族と戦える機会なんて、めったにない。

 そのため、若手にもトレーニングと称して撃退させていという。


「そんなに儲かるんですか?」

「キミの装備を見ればな」

「へえ。そうなんですね?」


 リッコは自分のフルプレートに、それほどの価値があるとは思っていなかった。


「わたし、ほかに比較する人がいなかったので」


 ソランジュは、頭を抱えている。


 かなり、自分は非常識だったようだ。


「こうなったら、わたくし自らが私兵を率いて、迎え撃つしか」

「野党の数は、どれほどです?」

「約二〇〇以上です」


 リッコはしばらく考え込んで、ソランジュに謝罪した。

「ごめんなさい、ソランジュさん、わたし、当分あなたの護衛はできません」


 続いて、リッコはマセッティに頭を下げる。 

「マセッティさん、わたしに悪党の討伐を依頼してください。一人でやっつけてきます。悪い人は、見過ごせません!」


「おお、それは頼もしい。ありがたい申し出でございます」

 マセッティは喜んだ。


 しかし、ソランジュは渋い顔をする。

「おいおい、正気か? 二〇〇もの大群を一人で潰しに行くとは」


「でも、冒険者さんたちは前方の魔族たちを気にかけすぎて、背後の野盗を後回しにしています」


 冒険者にかかれば、たかが盗賊など一ひねりだろう。

 しかし討伐慣れているせいで気が緩んでいると言えた。


 このままでは、野盗に襲われて依頼者が死ぬ。


 そうなれば、報酬を受け取れないというのに。


「だから、後方の安全を確保します」


「それなりに考えているのだな」

 ソランジュが、腰に手を当てた。


「だって、マセッティさんが自分で迷うと戦いに行くって言うんですよ? 危ないです」


「極めて、単純な動機だな」

 ソランジュに呆れられる。


「分かった分かった。行くとしよう」

「なんですって?」


「だから、私も同行すると言ったんだ!」

 ため息をつきながら、ソランジュは何度もうなずく。


「でも、ソランジュさんはお友達の解明しようとした謎を解き明かすんでしょ?」

「野党が暴れるタイミングがよすぎる。まるでこうなることを予測していたようだ。魔族が絡んでいるか、あるいは」

「例の、男爵夫人?」

「可能性は高いね。だから、様子を見る。秒で潰すぞ」


 ソランジュが言うと、本当に数秒で依頼が終わる気がした。


「ありがとうございます!」と、リッコは頭を下げる。


 街から南の方角に、野盗が集まっているという。

 本来の目的である、秘宝の在処とは逆方向だ。


「うわあ、やっちゃったぁ」

 えらく手間を掛けてしまった。リッコは頭を抱える。


「構うものか。こちらから打って出る」

「はい! 行きましょう!」

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