表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛 再動   作者: 真琴
5/9

名前は?

僕は 前回みた彼女の笑顔が忘れられず 学校からの帰り道は時間にかかわらず 雨の日も晴れの日も 7番線のホームをチェックするのが僕の日課となっていた いつもの時間も1本早い電車に乗れた日も なかなか会えない日が続いていた

そんなある日 午後の最終授業が休講になり2本は早い電車に乗る事ができるはずだ こんなチャンスは 2度とないと駅へと向った

時刻表を確認すると この駅から僕の目的の駅までは1時間に1本 つまり次の電車は いつも乗っている電車より1本早い電車となる これじゃダメだ 彼女に会える可能性はあるが かなり低い 少しでも会える確率を上げなくては

今日こそ 今日こそは という思いから 普通電車を使わず 10分後に来る特急電車に乗る事にした 定期券があるので特急料金を払い特急電車を待つ すぐに特急電車はやってきた

さすがにいつもの普通電車とはシートも違う さながらやり手のビジネスマンにでもなったかのような気分だ スピードもいつもの電車より当然速い いくつも駅を止まらずにやり過ごしてゆく 僕が乗り過ごした電車も追越しドンドン進む あっという間に乗り換え駅に到着する事ができた 時間にも余裕があるはずだ まずは落ち着こう

はやる気持ちを抑え作戦を練る 1番自然なのは次に僕が乗り換える9番線ホームで待つ作戦だ だがこの作戦は前回のようにすぐに8番線ホームの電車に邪魔をされてしまう

次に考えたのは僕が7番線のホームで待つ これなら7番線の電車が出るまで長く話をする事ができる しかし一番の問題は 不自然だという事だ

事件を捜査する刑事のように 作戦を練る

結果 僕が考えた作戦は こうだ まず改札の外に僕が出る その後彼女を発見し後ろにつき改札を入る 各ホームへ繋がる地下道で彼女に声をかける

これで完璧だっ


まずは改札口の外へ出るそして...


「おっすぅ‼︎ 」

いきなり作戦遂行中に現れたのは あの笑顔だった

「なにしてるの?」

『あ あのぉ』

突然の事に 言葉がでない

『定期券が見あたらなくてさぁ』

と カバンを探るフリをする

『あった あった』

タイミングを合わせて改札をぬける いつも一緒にいる友達がちょっと邪魔だなぁ なんて思いながら3人で歩く

「 9番線だったよねぇ 私達は7番線なんだぁ 」

『 そぉなんだ 』

知っていたけどね


とぼとぼ歩く地下道も すぐに 7番線の階段にたどり着く 特急料金も高かったんだし もう後悔だけはしたくない


『 あっ 名前 名前聞いてなかったよね』

「 そぉいえば そぉだね あたし 林 優子 っていいます 改めてよろしくね 君は?」

『 おれ 俊彦 東山 俊彦 これからもよろしく』


「 私達 こっちだから またね」

『 うん またね 』

彼女達は 7、8番線の階段を登る

僕は1人隣の 9番線の階段を登る

優子ちゃん いい名前だなぁ


僕はひと仕事終えた気分で 少し微笑みながら9番ホームを1人歩く

「 俊彦 ‼︎ 」

『 はっ はいっ‼︎ 』

その声は 7番線からだ

クールなイメージだった優子が イタズラで僕を呼んだのだった

その無邪気な笑顔は 女子に免疫のない僕には可愛く見えた

『 いきなり びっくりしたじゃんか 』

「 顔 ニヤけてるぞっ 」

《まもなく8番線に電車が... 》

奴がきた 2人の間を切り裂く 8番線が

僕は少し大きな声で

『 ばいばい 』

その声に笑顔で手を振る優子を 8番線の野郎が消していく 8番線の電車はこの駅で折返し運転のため しばらく動かない

振り返ろうとした瞬間

「 はいっ ばいばいぃ 」

えっ⁉︎


優子は あの憎らしい 8番線の電車に乗り込み 僕側の窓を開けて 顔を出していた

「 じゃあ ねぇ 」

とてもイタズラ好きのようだなぁ

『 ばいばい またね 』

優子は窓を閉め 電車を降り 7番線へ

僕は 9番線の電車へ


車窓の緑を見ながら 僕は 優子さん 優子ちゃん 優子 優ちゃん 彼女の呼び方を考えていた










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ