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愛 再動   作者: 真琴
4/9

日常の中

僕は少し家から離れた高校に電車で通学していた

近所の駅から ローカル線に乗り 大きな駅に行き そこからさらに別の電車に乗り換える 全行程1時間30分の道のり 我ながらよく3年間も通ったもんだ 感心する

帰り道は電車の乗り換えるタイミングが悪く2時間近くかかる事もあった

授業が早く終わった日は 駅に向かって学校から猛ダッシュする そうすれば1本早い電車に乗る事ができるのだ

ある日の事 時計を見ながら授業が終わるのを まだか まだか と待っていた これといって予定は無いが早く帰りたい

よしっ 終わった 1本早い電車に間にあう 帰る準備も授業中にある程度終わらせていたため 後は駅までダッシュするだけ 学校から駅までは 歩けば15分くらい 走れば10分弱 乗り遅れると1時間待ちなる

ダッシュで駅に向かった結果ギリギリ電車に間にあった いつもより空いている電車でのんびり帰路につく約1時間ほどで乗り換えの駅に着く ここからはローカル線に乗り換え15分ほどで家に着く しかし電車の接続が悪いので30分ほどホームで待つ事になってしまう

ベンチに腰をかけ駅からの風景を ぼぉと眺めている しばらくすると後ろの方から「おーい おーい ‼︎ 」と声がする 自分の事ではないだろうと振り向かないでいると 再度「おーい おーい ‼︎ 」と声がする 公共の場でうるさいな と思いながら振り返ると 線路を挟んだ向こう側のホームに彼女がいた ずっと探していた彼女が 彼女は地元では有名なお嬢様学校の制服を着ていた 初めて会ったあの時より少し清楚なイメージを受けた 僕は突然の事に驚きを隠せない

彼女は「覚えてるかなぁ」と僕に問う

僕は『もちろん覚えているよ』と答えた

覚えてるも覚えてないもない 頭の中からあんたが離れた事はないんだから

「時々この時間に見かけてたんだけど 人違いだと かっこわるいから なかなか声かけれなくてね」

『そうなんだ 学校電車で通ってるんだね』

「うんそうだよ こっちのホームから」とホーム向こう側の7番線を指さす

『俺はこっちのホーム』と9番線を指さす

その時 無情にも駅のアナウンスが響く《まもなく8番線に入ります列車は...》

僕は 学校の授業が早く終わった時にだけ この時間にここにいる 普段はもう1本後の電車になるわけだ もっと話がしたい

2人を切り裂くように8番線に電車が滑り込んでくる

僕は勇気を出して『また 会えるかなぁ‼︎ 』と叫ぶ 彼女は「うんっ きっと会えるよ」と笑顔で答えてくれた

すぐに8番線に電車が入り 直後に9番線にも電車がきた 僕は電車に乗り込みシートに座る まだ胸がドキドキしている 電車はホームを滑るように出発してゆく 内向的な僕があれだけ話したのだから上出来だっ と自分で自分を褒め称えた 車窓が ごちゃごちゃした街並みから緑色の畑へと変わってゆく

よくよく考えれば 家に帰っても暇なわけだし あそこでなぜ僕は7番ホームに行かなかったんだろう? つぎは自分を責めだした


やがて電車は僕が降りる駅に到着した

僕は複雑な気持ちで とぼとぼと家路についた


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