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エピローグ


 温かい体温と心地よい力を感じる。

 私は強く抱きしめ返しその胸に顔をうずめた。



 惑星リドレイスから完全に汚灰はいの反応がなくなったのを確認した大旅団は一通り調査をすると地球へ帰還した。

 私とアラキアの家族は特別に一般人の解凍より早く実行されていた。地球の大旅団施設内に設けられた応接室で再会をした両親に約束通り抱きしめてもらうと、結城を交えて継承者であることを除き一連の出来事を説明した。

 継承者であることを隠したのは私とアラキアの意志でもある。

 大旅団側としても情報が洩れる可能性を減らしたいのか、説明はただの『汚灰はいを降りやませることに貢献した戦闘部員』及び光騎士こうきしとしてされただけだった。

 双子との話に入りそうになった時に席を立つと静かに部屋を出て屋上へと足を向ける。ちゃっかりクロノスの時間操作を使い気づかれないようにしたのはないしょだ。

 そこには先客がいた。

「やっぱり来たか」

「何? そんな予感がしたって?」

 イスクの制服の裾を風に揺らしながら振り返ったアラキアの横に私は並ぶ。

 アラキアは私の頭をわしゃわしゃとなでると笑った。

「いやさ、今回は僕も逃げ出してきちゃったんだよね。あまりにも気まずくてさ。ほら、出発の時は参謀部だっただろ? それが今じゃ戦闘部の光騎士こうきしってさ。……いやー、すごい剣幕」

 アラキアのその口調と表情に思わず吹き出す。

 私も今頃あの場にいたら『すごい剣幕』どころでは済まなかっただろう。それに関しては結城がうまく丸めてくれくると信じている。

 アラキアのほうの説明にはジュークとユニータが当たっているらしい。そちらもうまくまとめてくれるといいのだが。

「……」

 互いに沈黙が続く。

 これから待ち受けるのは継承者、そしてクレアレアという力があるという『証明役』としての仕事だ。

 それに加えて災厄を根本的にどうにかする方法も見つけなくてはいけない。

「まあ、さ。……時間はたっぷりあるんだ。みんなで探していこうぜアルマ」

「うん」



 私たちはこの力に選ばれ、そしてこの未来みちを選んだ。

 それがいいことだったのかは今も分からない。きっとそれは私たちの最期まで何年たっても分からないままだろう。

 けれども諦めてしまったらそこで終わってしまう。

 時間はたくさんある。

 仲間もいる。

 今できることは、人の未来のために、『私たち』のその役割を果たすだけだった。




一応第1部完結

……次回分は一気に外伝的なものをあげて、次週から第2部突入(予定)

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