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迷う間もなく、食器棚からどんぶりを引っ掴み、フライパンから焼きおにぎりをそこに投入。
湯気立つ金色の龍癒茶を、まだ熱を帯びた焼きおにぎりへと静かに、丁寧に注ぎ入れる。
蝋燭の灯りに静かに照らされた、輝ける金色の泉、その中心に浮かぶ焼き味噌の程よい焦げ目が食欲を掻き立てる、おにぎりの孤島。
その上に、乾燥ネギを適当に散らして……完成だ。
無音の厨房でしばらく、湯気を踊らせたその一品をしげしげ眺める。
いや、うん。
即席にしてはなかなか、いいんじゃなかろうか。
俺はどんぶりを引き寄せ、匙の先を龍癒茶を吸った焼きおにぎりに差し入れる。
カリッ……と硬い焼き目が、小さな音を立てて割れて、焼き味噌の香りがふわぁあと立ち上る。
「あつ……ッ」
湯気を冷ますことなく一口噛めば、焦げた味噌のしょっぱさと、龍癒茶のほろ苦さが静かに交わり、深く、ゆっくりと、傷ついた全身に染み渡った。
湯船に浸かるような心地よさに、思わず、ほわぁあ〜と情けなく息を吐く。
血の巡りが戻ってくるような、節々の痛みがゆっくりほぐれていく感覚。
俺は無言のまま、二匙、三匙と口に運んでいく。
うまい……。
匙で崩すたび、表面の香ばしさが破られ、米と茶が馴染んで、味が少しずつ変わっていくのが楽しい。散らした乾燥ネギも良いアクセントになっている。
戦士のおにぎり……なかなかうまい……。
などと考えていると、ふとデジャヴを感じて手が止まった。
……ちょっと待て。
これ、戦士が握ったおにぎり…………だよな。
脳裏をよぎる……脅威のお粥グランプリの記憶。
以前、善意100%で混入された、栄養満点の――。




