表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
想いの行方  作者: ぽんこつ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
21/34

私が?

昼食を食べ終わって。

帰るという岡田を玄関まで見送る。

「まあ。上手く言えないけど、ラブレターの送り主、変わったやつだよな」

「確かに」

「何かあったら連絡しろよ。俺もまた、聞いてみる」

「ありがとう」

岡田は小刻みにうなずいて。

思い出したかのように笑った。

首をかしげる私。

「何か。あれだな。志帆や亜季は変わったけど。菫は変わんないな」

「ん? それどういう意味?」

両手を腰に。

眉間にしわを寄せて。

じっと睨む。

「何で睨む? 別に悪いことじゃないと思うけどな」

「だから、どういう意味なの?」

「分かったから、んな恐い顔すんなよ」

苦笑いの岡田。

口を尖らせて。

腕を組んだ私。

「上手く言葉に出来るか、語彙力ないからな俺」

「ちゃんと聞くよ」

「俺が言う変わらないっていうのは、菫の心根のことだよ」

「ん? なんて?」

「ああ、心の根っこの部分っていうのかな」

「それで?」

「明るさだよ」

「ん?」

「あ、むずいな。いつだったかな亜季とさ話したことがあったんだ、俺ら四人のこと」

「そうなの?」

「うん。亜季が珍しいよねって。いくら幼馴染みでも女三人の中に男一人って」

「まあ、そう」

私の声に。

笑いながら。

うなずいた岡田。

「で、亜季がこう言ったんだ。女三人幼馴染みでも、続かない関係もある。女は色々あるからって」

「そうなのかな」

「まあまあ、聞けよ」

「はいはい」

「で。菫。お前が居るから、この関係が続いてる。そう亜季が言って、それ聞いて、俺もそうだなって思った」 

「え? なんで?」

「亜季の言葉を借りれば、菫といると安心する」

「ん?」

「それは、俺もそう。志帆もそう言ってた。何でかわからんけどな」

「そうなの? 私もみんなといたらそうだけど」

「だからさ、何でかなって思ってたんだ。その答えがさっきの変わらないからかなって」 

「ん? 結局戻ってきた?」

「あれ? そうか? でも、Tシャツにパンツ姿でいたろ? それ見た時に。そういうことかなって」

「ん? それ遠回しに子供みたいってこと言ってない?」 

「そうか、そう聞こえちゃうよな。俺には無理だな説明するの」

「はあ?」

「じゃ、またな」

「え? このまま置いてくの? その答え聞けないまま」

玄関のノブに。

手をかけていた岡田は振り向いて。

「要するに、みんな菫を大切に想ってるってことだ」

バタン。

ドアが閉まって。

「私だって。みんなのこと大切に想ってるよ!」

姿が見えないけど。

岡田の背中に向けて。

投げつけた。

そんなの。

大切に決まってるじゃん。

私が想うのと。

何が違うんだろ?

全く。

何しに来たんだか。

肩をすくめて。

くるりと向き直る。

トン、トン……

階段を駆け上がる。

でも。

そだね……

私のことを。

気にかけてくれているからだよね。


そのあと。

私はシャワーを浴びた。

べとついていたのと。

悲しい夢を洗い流したくて。

忘れちゃいけないような。

気もするけど。

ちょっと。

しんどいから。

でも。

ある意味。

岡田が来てくれて。

助かったのかもね。


さっぱりした私は。

ベッドでごろごろ。

そっか。

夢の中のさよは。

ちゃんと想いを伝えたんだね。

慣れない歌に認めて。

あの。

お姫様は。

間接的だけど想いを口にした。

私は……

すっと。

息と一緒にこぼれた微笑み。

出来ない。

だよね~。

大の字で横になる。

結ばれない恋の暗示で。 

でも。

今の私に。

好きな人はいない。

で。

なに考えてたんだっけ?

ん?

むくむくっと。

体を起こす。

スマホを取って。

メモをする。


「私の好きだった人」

打ち込んで。

思い返してみる。

何人か想い浮かんだけど。

なんか。

瞬間的に好き?

になって。

いつの間にか。

ときめきはしぼんでいく。

感じ?

その原因は。

テニスだったり。

相手に好きな子がいたり。

それこそ。

彼女ができたり。

好きというより。

気になるくらいだったのかな。

志帆や亜季と話すときも。

誰それがいいなぁ。

みたいなことは言ってたけど。

私が一歩。

踏み出せないからなんだろうけど。

もし?

でも?

っていう。

頭の中のおしゃべりが。

止めとこう。

どうせ。

なんていう結論を出す。

頬を膨らませて。

肩を落とす。

あれなのかな。

そのときめきに恋してるのかな。

私って。


でも……

そう思うと。

一色くんは。

少し違ったよね。

だって。

覚えてるもんね。

ピコン。

ん?

岡田だ。

なんだろ?

『聞き忘れたけど、お前さ告白されたことないの?』

ん?

告白……?

あっ。

お読み下さりありがとうございます。

感謝しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ