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《雄峰王之逆鱗(マウンティガスケイル)》〜魑魅魍魎の激戦区へ〜

「くたばるが良いわ魔物共!!!うおおおおおおおおおお!《巨人之剛腕(タイタンアームズ)》ッ!!」



「ヂヂヂヂヂヂヂッヂヂヂヂヂヂヂッ!!」



スカイジア王国宿場町関所の前、そこで《武装騎士団(ウエポンナイツ)》《巨人刀(タイタンソード)》部隊長イギル・イーガーは、自身のアタックスキル《巨人之剛腕》の効果によって巨大化した両腕を振り回し、《食尽王鼠(イーターラット)》の『分裂体』の群れを薙ぎはらう。

普段は草原がただ広がっているだけのこの場所は現在、無数の《食尽王鼠》の『分裂体』に覆われ、さながら黒く蠢く肉の絨毯のような様相を呈していた。

イギル・イーガーは共に戦う兵士達を見回しながら、次々襲いかかる《食尽王鼠》を殴り飛ばす。


「堪えるのだ兵士達よ!!この最終防衛戦線を突破されれば我等の国民に甚大な被害が及ぶ!!間も無く増援も来る!今こそ《武装騎士団》の意地を見せる時ぞ!!」



「「「はいっ!!」」」



隆起する筋肉で覆われたイギル・イーガーの怒号にも似た呼び掛けに、兵士は鼓舞されたように前線を押し上げる。

と、そこに彼らの待ち望んでいた声が、戦場を裂くように響き渡った。




「《千手異能(ラッシュスキル)》ッ!」


「《雷鳴轟ク怒号ノ(ボルティックラース)》ッ!!」



二つの声の後に放たれた力の奔流は、《食尽王鼠》の猛攻を必死に耐えていた兵士たちの頭上を飛び越えて、戦場に突き刺さり爆発した。

イギル・イーガーはその声の主を目で追うべく、周囲の魔物を蹴散らしながら振り返る。




「お、おぉ!!《勇者》殿!!チェリン!!よくぞ来て下さった!!」



「イギル、兵を下がらせてください!!チェリン、結界魔法を!!」



「おうよっ!…………雲海の底に潜む無数の氷精よ……天空王の名の下に我が前に顕現せよ……全空絶対の王の理は示す……うねりは風の歌……雲は無限の旅人…………霧は水へと還り……水は氷へと沈む…………遍く全てを零下に晒せッ!《氷結大結界(アイシクルラージシールド)》ッ!!」




チェリン・ポルカルトの詠唱と同時に空中に展開した《魔杖・天壌杖》は、詠唱完了と同時にその先端から青く輝く光のオーラを放ち、瞬く間に兵士と《食尽王鼠》との間に、巨大な氷壁の結界を生み出した。

先に下がらせていた兵はともかく、結界に巻き込まれた《食尽王鼠》の『分裂体』は、その 身に突き刺さる氷結結界の冷気に苦痛の悲鳴をあげる。



「ギギギギェェェ!ヂヂヂヂヂァァァァ!!」



「良………し!だが氷結魔法は得意じゃあねぇ!あまり長くは持たねぇぞ!!」



「イギル、ファントから連絡はありましたか?」



「………はい、しかし現在カズゥの大森林近辺の農村区で突如発生した《大食鼠(ラージラット)》の群れから農民を守る為戦闘中との事です。《大食鼠》の群れを無力化したのち、急行すると先程連絡がありました。」



「そうですか…………。」



チェリン・ポルカルトとイギル・イーガーの言葉を脳内で整理したミルシィ・スターライトは、周囲の兵士全員に聞こえるくらいの声で指示を飛ばした。



「では負傷兵は街の中へ、動ける者は今のうちに術者に回復魔法をかけて貰ってください!イギルは結界解除と同時に私と戦線に出て貰います!チェリンはできる限りの結界の維持と、結界解除後に私達の後方支援を!敵を国内に入れてはなりません!!」



「あい………よぉ!お嬢!」


「承りましたぞ勇者殿!!」


「「「了解しましたミルシィ・スターライト様!!」」」




兵士達の忠義の声が、戦場に響き渡った。




ーーーーーーーーーー◯ーーーーーーーーーー



チェリン・ポルカルトが結界を張ってから1時間程経過した頃、『ビキビキッ』と氷の壁に亀裂が走り、その亀裂はどんどんとその範囲を広げていく。



「…………そろそろ限……界だぜ、お嬢………!!」



両手を前に掲げながらぎりりと奥歯を噛み締め結界の維持に力を注ぐチェリン・ポルカルトであったが、目配せするようにミルシィ・スターライトの方を見やりそう言うと、ミルシィ・スターライトは結界の真の前に立ち、腰の剣を引き抜いた。


「十分ですチェリン、結界崩壊と同時にイギル・イーガーと《巨人刀》の全隊、そして私が攻め込みます。チェリンは攻撃魔法の準備を。

後は『作戦』通りに………突入のカウントお願いします。」



「りょー……かい…………カウントダウン行くぜぇ……………!………3…………。」



チェリン・ポルカルトはミルシィの言葉を合図にカウントを唱え始める。



「…………2…………。」



「………《巨人之大太刀(タイタンソード)》…………!」


イギル・イーガーはアタックスキル《巨人之大太刀》の効果で、自身の右腕に巨大な太刀を出現させ身構える。



「……………1………………!」



「……………《天空王之翼舞(スカイジアフェザーダンス)》……!」


ミルシィ・スターライトは背中に《天空王之翼舞》の効果で生やした大きな翼を広げる。

兵士達も各々の武器を構えて、衝突に備える。

そして………………




「…………………0!食らいやがれ!《潜伏魔法・氷結崩撃弾(アヴァランチバレット)》ッ!!」



「突撃ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」



「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」」」」」




氷結結界の崩壊と同時に放たれたチェリン・ポルカルトの《氷結崩撃弾》で切り開かれた《食尽王鼠》の群れの中に、ミルシィ・スターライト率いる軍が、雪崩れ込んだ。








イギル・イーガーの作成スキル

アタックスキル

巨人之剛腕(タイタンアームズ)

巨人之大太刀(タイタンソード)

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