第四十四話
あれから数日、俺達は軽い依頼を受けながら情報収集をしていた。
そして、今日冒険者組合に勇者達が来るという情報を入手し、組合内にある酒場で飲んでいる。
真っ昼間だというのに、酒場は冒険者達で賑わっていた。
全員で飲んでいると、外が騒がしくなった。
「……来たか」
「そのようね」
「誰も欠けてなければ良いけど……」
「大丈夫だろう。国も粗末にはしない」
扉が開く。
騎士に連れられ、動き易い服を来た同級生達が入って来た。
騎士は受付嬢に向かって偉そうに言う。
「我等は勇者様方の護衛と指導を受け持っている、騎士団の者だ!」
「はい。連絡は来ています。どうぞ、クエストボードへ」
偉そうな騎士を軽く受け流す受付嬢。
「チッ。無愛想な受付嬢だな。さっ、勇者様、こちらへ」
態度をコロッと変える騎士。
依頼板を見る同級生達。その中には、鈴代も居た。
鈴代が、ある依頼を見つける。
「これは……! すみません、この依頼……」
受付嬢に確認する鈴代。
「この模様が分かるのですか?」
「はい」
「……依頼主の下へ案内致します」
受付を出てこっちに歩いて来る受付嬢と鈴代。
そんな鈴代を見る同級生達。
俺達を見つけると、鈴代は目を見開いた。
見つめ合う。
「……名前は?」
「鈴代順一。そちらさんは?」
「ユキシ・アカザだ。宜しくな」
頷き、握手をする。
「私はシラユキ・コシミズよ」
白雪も握手し、葛葉とルチアも同じように握手をした。
「勇者様、下賎な冒険者等と握手など……」
一斉に冒険者達が殺気立つ。
「なんだぁ? 我等騎士団に楯突こうって言うのか? あぁ?」
「おやおや騎士様。高が殺気で楯突く事になるなンて、余程ビビり、なンだなァ」
「煽りよる煽りよる……」
笑いをこらえながら葛葉が呟いた。
「なっ……! そんな訳無いだろう! たかが殺気だ! 何の問題も無い!」
「だよなァ? あ、鈴代さンよォ、この依頼は達成だ。受付に言ッとくから、組合証貰ッた時加点されてると思うぜ。まァ、大した稼ぎにはならねェだろうが」
「おー」
「ンじャな。俺達は仕事に戻る」
神威の視線を無視し、依頼板から適当に依頼を取って受付へ。
「依頼完了、了解致しました。クエストは……邪龍討伐ですね。お気を付けて」
組合内がざわつく。
「邪龍討伐だと。流石だな」
「だな。しかもあのパーティーだけだぞ」
俺達が組合を出る時は、冒険者達が口々に「頑張れ」や「気を付けて」等と言ってくる。
__何か、前に戻ッたみたいだな。
__彼奴等はもッと騒がしいか。




