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極道少年のパラフィリアライフ  作者: 鳳凰寺未来
第一章
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第三十五話

 瞬時にルチアが結界を張り、防ぐ。


「チッ!」


 結界を蹴り、空中に留まる男。


「……魔族か」


「御名答!」


 再び突っ込んで来ようとする魔族。


「ルチア、結界解け」


『……了解した』


 ルチアが結界を解いたのを見て、突っ込んで来る魔族。


 其れを俺の最大速度で迎え撃ち、跳ね返す。


 結界を閉じる様言って、魔族を見据える。


「サシになったなぁ?」


「だから何だ?」


「オレのユニーク魔法、見せてやるよ!」


 掌を天に向け、何かを唱える魔族。


 すると、掌に黒い玉が出現、見る見るうちに大きくなり、魔族と俺を飲み込んだ。


「「雪紫!」」


『ユキシ!』


__…………。


__何も、見えねェ。


 目が開いているのかさえ分からない程の暗闇。


「此処は外とは完全に隔離された、一種の異世界だ。気配も、魔力さえも外からは感じ取る事が出来ない!」


 勝ち誇ったように笑う魔族。


「何も見えねぇだろ!」


 音も無く気配が近づいて来る。


__甘い。


 背後から振り下ろされた大剣を小屏風で防ぐ。


「なっ……!」


「残念だッたな。こンな小細工、俺にャ効かねェよ」


__魔力で身体強化してる限り、その魔力を感じ取って防ぐ事は容易だ。


「くっそ! なら、これはどうだ!」


 詠唱を始める魔族。


「『炎魔法・炎円』!」


 円状の炎の壁が俺と魔族を照らす。


「……さッき、外からは魔力すら感じる事は出来ないと、そう言ったな?」


「あぁ。言ったぜ?」


「それを言わなきゃ、手前にも勝機はあッたかもしれないのにな」


「はぁ? 只の人間が何言ってやがる! 俺の攻撃を防げたからって、調子乗ってんじゃねぇええええッ!!」


__外側に気配も、魔力すらも感じさせない空間。


__つまり、此処で本気を出しても、外には分からないッつーことだ。


「貰った!」


__残念。


「『ヴァンパイアフィリア・具現化』」


 俺を中心にして、突風が吹く。


「うおっ?!」


 吹っ飛ばされるが、炎の壁ぎりぎりで留まり、俺の姿を見て驚愕する魔族。


「なん、っだよ、それ……!」


「動揺は自分を殺す事しかしないぜ?」


「ッ?!」


 少し本気を出して背後に回り込めば、話しかけるまで気付かない魔族。


「何か、拍子抜けだな。魔族ッつーのは人間よりも強いンじャなかッたのか?」


「おいおい。巫山戯んな。テメェは人間じゃねぇだろ。その姿、それにさっきヴァンパイアなんちゃらって言ってたな。……テメェ、ヴァンパイアだろ」


 冷や汗を流しながら推理する魔族。


「残念。俺は人間だ。ちょーッと特殊なだけだ」


「何しろ、こりゃ報告しなきゃまずいな」


 逃げようとする魔族。


「逃がすと思うか?」


 一瞬で近づき、反応させる間も無く首を刎ねる。


 と、煙の様に消滅する。


 そして、暗闇も段々と晴れていった。


 変身を解き、ルチア達の下へ戻る。

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