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極道少年のパラフィリアライフ  作者: 鳳凰寺未来
第一章
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第二十六話

 火の粉が弾ける音を聞きながら、只ボーッとする。


「雪紫?」


「……あ?」


 隣に座る白雪に目を向ける。


「……後悔、しているの? あの子を、殺した事」


__ド直球で聞いて来たな。


「後悔はしてねェよ。只、此奴を、救う事も出来たんじャねェかな、と思ッてな」


 目の前の炎の塊を見て言う。


「……何も変わッてねェな、俺。残虐非道と言われてた頃と、何にも、変わッてねェ」


 白雪は暫く黙った後、口を開いた。


「雪紫は、昔に戻りたいと、思ったことはある?」


__…………。


「さァな。だが……、昔の方が、楽だッた」


「……そう」


「只殺して、生きていた。殺しが、俺の生き甲斐だッた。……殺し合いは、お互いの命を奪い合う。それで、いつも確認してた。……俺は、生きてるッて。誰かが俺を殺しに来るのは、俺が生きているからだッてな」


__……今も、そう思ッてる。


__この思考が駄目なんだろうな。


「……最低だな。人の命を奪ッて、自分が生きていると証明するなンて」


「そうね。最低」


「……だよな」


「でも、私は、私達は、貴方がその過去を償おうとしていることを知っているわ。一生懸けても償いきれないかもしれない。でも、それでも、償おうとしている。……それにね、雪紫。私は、貴方に救われた」


__!


「葛葉ちゃんも、同じクラスの神威光さんも。貴方に救われているの。この世界ではチユキちゃんとリオネル君が救われているわ。他にも、貴方に救われている人は沢山居る。……それを、忘れないで」


「そう、か……。俺は、救えているのか」


「ええ」


 葛葉が歩いて来る。


「何々? 何の話?」


「聞こえてただろ」


「あ、バレた?」


 葛葉がにしし、と笑う。


「先祖返りは五感が優れているからな。十メートル程度の距離だッたら寝息も聞こえるンだろ?」


「まぁね!」


 胸を張る葛葉。


「先祖返りって凄いのね……。頼りにしてるわよ、葛葉ちゃん」


「頼りにって……。白雪ちゃんの方が強いのに?」


「そりゃ、小さい頃から戦闘訓練を受けて来たのだから、そう簡単に負けちゃ駄目じゃない? 後ね、私が強いのは能力のお陰なの。若し気力切れとか、能力が使えない場面になったら、生身で強い雪紫と葛葉ちゃんに頼らないと勝てない」


「えー……。白雪ちゃん、生身でも結構強いと思うよ? 刀さばきとか偶に見えない時あるし」


__あー。葛葉は知らねェのか。


「白雪の能力、スペクトロフィリアの使い方はな、本来霊体の力を借りるものなンだ。霊体の持つ体力とか、腕力とかをな。だから、普段強いのはそこ等に居る霊体の力を借りてるからだ。鶴姫を出してる時はその時とは比べモンになンねェ。ま、生身でもそこそこ強いがな」


「そうだったんだ。……え、てことは戦ってる時って殆ど能力を使いっぱなしって事?!」


「そういうこと」


 笑顔で応える白雪。


「き、気力凄……」


 その後も会話を続ける二人。


__あァ、良いよな、こういうのも。

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