表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
極道少年のパラフィリアライフ  作者: 鳳凰寺未来
第一章
45/78

第十三話

「……とんだ父親だな。何の為に王女様に剣を教えたのかは知らねェが、こンなンじゃ王女様は成長出来ねェぜ。態と負けてもらって得るモンなンざ無ェんだよ」


 そこで兵士が吠える。


「貴様! 国王様に向かってなんだその態度は!」


「下がれ」


「で、ですが……!」


「下がれと言っている」


 兵士を威圧する国王様。


 威圧された兵士は体を強張らせ、下がった。


「それで良いのだ」


「は?」


「彼奴は成長しなくて良い」


__……あァ、そういうことか。


「王女様は王女様らしく城で着飾って居れば良い、と?」


 横目で王女様を見、すぐに視線を国王様に戻した。


「そうだ。大体、女は弱いのだから戦いに出る必要は無い。出たとしても足手纏いにしかならんのだからな」


「女には女の強さがある」


「戯言を。女に強さを求めるとは、」


「女は、戦ってはいけないのですか?」


 国王様の言葉を遮った王女様。


「今まで、闘って来た者達は、手加減をしていたの、ですか?」


 その声は震えていた。


「その通りだ。お前の実力は十本の指所か両手足の指でも足りぬ。おまけに素質も無いと来た。お前は向いていない」


「っ……!」


 悔しそうに刀を握る手を見る王女様。


__…………。


 ふと、白雪が視界に入る。


 じっと俺を見つめている白雪。


__はァ……。


 俺は分かったという意を込めて頷く。


「分かったらさっさと刀を捨てて花嫁修業に励め」


「……ちょっと待った」


「まだ何か用か?」


 苛ついた様子で振り向く国王様。


「素質が無い、と言ったな? 王女様は十分素質あるぞ」


「ぇ……?」


 王女様が顔を上げる。


「一から説明しても国王様は戯れ言だと一蹴するだろ? だから、証明してみせる。……一週間だ。一週間で、王女様を強くする。それで、アンタに一太刀入れさせてやるよ」


「ほう……? 良いだろう。やってみろ。不可能だがな」


 それだけ言い、兵士を連れて去って行く国王様。


 それを見届けた後、王女様に近づき、膝を着く。


「いつまでそうしているつもりだ」


「無理じゃ! 父上に勝つなど、無理じゃ……!」


__…………。


「最初っから無理と決めつけていたら、何にも出来ねェぞ。……強くなりたくねェのか?」


「! ……なり、たい……。強く、なりたい!」


__……良い目だ。


「ンじャ、早速やンぞ。どのくらいサボッてた?」


「うっ……。一ヶ月、位……」


「……まずは基礎から反復だな。ほら立て」


 手を差し伸べる。


 王女様はその手を取り、立ち上がる。


「よろしくお願いします! 師匠!」


__師匠、か……。


「おう。よろしくな。王女様」


「チユキじゃ!」


「あ?」


「チユキと呼べ!」


__…………。


「……行くぞ、チユキ」


「! うむ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ