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極道少年のパラフィリアライフ  作者: 鳳凰寺未来
序章
23/78

第二十二話

「お、嬢ッ!」


「五月蝿い五月蝿い五月蝿いッ!」


 更に鈴代先生を黒板に押し込める珠洲城花梨。


__これ以上は鈴代先生の背骨が折れてしまう。


__この能力を見極めなければ……。


「莱君!」


 神威さんが近づいてくる。


「……もしかして、あれの正体が分かったの?」


「うん。あの能力は、式を操ってる」


「式って……、式紙とかの式?」


 頷く神威さん。


「なるほどね。ありがとう」


「今の私じゃ、あの式を消滅させることはできない……。ごめん」


「大丈夫だよ。式だと分かったから、対処はできる」


 首を傾げる神威さん。


「……白雪、聞いたね」


「はい。お願いします」


「任された」


 小屏風を構え直し、目を瞑る。


 そして、式の気配を掴み、殺気をぶち当てる。


 すると、実体化していく式。


 それ目掛けて攻撃を仕掛ける。


__皆の目線を僕に集めるように。


__派手に、大きく、素早く。でも皆に見える速度で。


「能力発動『スペクトロフィリア・霊体操作』」


 白雪が小声でそう唱えた瞬間、式の動きが止まる。


 白雪の能力はあらゆる霊体を操る。


 その気になれば、神の類いだって操る事ができる。


 式も霊体故、操る事ができる。


「『消滅しなさい』」


 そう白雪が呟くと、式が消滅した。


「な、なんで……!?」


 もう一度式を出そうとする珠洲城花梨の首に小屏風を添える。


 静まり返る教室内。


「……とりあえず、今すぐ理事長室来てね」


__!


 教室の入り口には、いつから居たのか理事長が居た。


「分かりました」


 そう言いながら小屏風をキーホルダーに戻す。


「君達は自習でもしていると良い。鈴代先生、立てますか?」


 理事長が鈴代先生に手を貸す。


「す、すみません」


「いえいえ。じゃあ行こうか」


 廊下に集まっていた野次馬達が道をあける。


「君達は何をしているのかな? もう授業は始まっている筈だけど」


 理事長が言うと、早足で教室に向かう生徒達。


 理事長室に行くと、平手打ちが飛んで来た。


 それを避けるのは容易だが、避けない。


 頬がジリジリと痛む。


 同じように白雪も叩かれる。


「……何故叩かれたか、分からない君達ではないだろう」


「「はい。生徒達を護衛する身でありながら、生徒達を危険な目に合わせ、それだけでなく、 俺/私 達の力の片鱗とはいえ、力を見せてしまいました」」


 白雪と声を揃えてそう言う。


「そうだね。……まぁ、実を言うとあまり怒っていないんだ。あれが最善だった。私もそう思う」


「なら何故叩いたりなど……!」


 珠洲城花梨が総大将に吠える。


「お嬢!」


「順一は黙ってて!」

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