【第22話】魔女ちゃんの休日 後編
老若男女が集まる日曜のゲームセンター。様々なゲーム音に埋もれて聞こえてきたのは、緊迫感のある銃声だった。
銃口が向けられるのは体を腐食させた無数のゾンビ。奥の影からこちらに押し寄せてくるゾンビを、百発百中のヘッドショットで撃ち落としていく。最後の一体の眉間に弾丸を撃ち込んだ時、『MISSION COMPLETE』と画面に大きく文字が表示された。
「へへっ、どんなもんよ」
ゲームをクリアして、桂馬は紐で繋がれた連動型の銃を肩に掛ける。クリアまで桂馬の銃は、一度だってゾンビの頭を外さなかった。
「佐藤ってゲーム得意なんだな」
「特にシューティングゲームはな。俺は狙った獲物を外さない」
「ゲームの話だろ」
「そんな事ないぞ。昔から射撃は得意なんだよ」
側で見ていた真琴に、桂馬は銃口にふっと息を吹いて自慢する。ゲームに集中している姿の方が格好がついていたと、真琴は呆れて溜息を吐いた。
桂馬のシューティングゲームには目も暮れず、コレットは一人端に隠れて、自分のスマホを操作していた。重たい前髪の隙間から、スマホの画面を凝視している。
「なに見てるの?」
「わっ!」
不意に顔を覗かせた日和に、コレットは慌てて体を仰け反った。
「ごっ、ごめん。そんなに驚くと思わなくて……」
コレットのオーバーなリアクションに、日和は謝罪する。コレットは未だに暴れる鼓動をそっと押さえつけながら、スマホを懐に隠した。
「みっ、見た?」
「え? 特にはなにも見えなかったけど」
神妙に尋ねるコレットに、日和は首を傾げる。その時、コレットのオーバーリアクションの理由に気付いて、日和は慌てて頭を下げた。
「あっ、ごめん! 人にいきなりスマホの画面とか見られたら嫌だよね! 無神経な事しちゃってごめんなさい!」
「いや……大丈夫」
深く下げられた日和の頭を、問題ないとコレットが上げさせる。乱れた前髪を整える日和は、今も反省しているようだった。
「……あれ、黒島くんは?」
ふと視界内に大我の姿が見えない事に気付く。まさか隙を突いてこっそり帰ったのではないかと、日和はゲームセンターを歩き出した。しかし大我の姿は、案外あっさり見つかった。
「黒島くん。ここでなにして」
大我の前にあったのは一台のクレーンゲームだった。
クレーンゲームの中に幽閉されているのは、栗色の巨大なぬいぐるみ。奥の紹介文を見るに、どうやらカピバラのぬいぐるみらしい。
大我がゲーム機に百円玉を一枚投入すると、中のクレーンが鮮やかに光り出す。手前のレバーに合わせて、クレーンが前後左右に動く仕組みのようだ。いつになく真剣な面持ちでレバーを操作し、クレーンをぬいぐるみの真上に移動させる。ここだと大我がスイッチを押すと、クレーンはぬいぐるみに向かって下降し出した。三本のアームを駆使して、ぬいぐるみを力強くキャッチする。しかしクレーンの振動に耐え切れず、脱出口に辿り着く前にぬいぐるみはクレーンのアームから離れてしまった。すかさず大我は、財布から新たな百円玉をゲーム機に投入する。
「黒島くん!?」
あまりに躊躇のない投入に、思わず日和が首を突っ込む。
「なにやってるの!? 黒島くんなら自分でぬいぐるみ作れるでしょ!?」
「うるせぇなぁ……黙ってろよ」
耳元で叫ぶ日和の声も無視して、大我はクレーンを操作する。しかし気は散々散っていたようで、先程よりも手前で失敗してしまった。
「……両替行ってくる」
「ちょっと!」
財布の中の百円玉が姿を消してしまい、大我は両替機に歩こうとする。そんな大我の前に日和は立ち塞がった。
「このぬいぐるみにいくら使うつもりなの!? このままいくら使ったって、あのぬいぐるみは取れないわよ!」
「やってみねぇと分かんねぇだろ! 俺が勝手にやってる事に指図するな!」
散財を止めようとする日和だが、大我の意思は揺るがない。余程ガラス越しのカピバラに心を奪われたようだ。
「なになに? なにやってんのー?」
「「!」」
二人の口喧嘩に気付いて、桂馬がこちらに歩いていく。眠気眼に映るのは、クレーンゲームに熱中する大我と景品のぬいぐるみ。そこから導き出される真実は一つだった。
「……黒島、そのぬいぐるみが欲しいの?」
「あ、いやっ」
桂馬に核心を突かれて、大我は口籠る。まるで信じられないといった様子の桂馬の瞳。動揺した今の大我の頭では、上手な言い返しなど思いつかなかった。
「私が! ぬいぐるみが欲しくて黒島くんにお願いしたの!」
機転を利かせて、日和が割って入るように声を上げる。一か八かの策だったが、桂馬は合点がいったように表情を緩ませた。
「あー成程ね」
すると桂馬は大我の代わりにクレーンゲームの前に立って、百円玉を投入する。慣れた手付きでレバーを操作していき、クレーンの照準をぬいぐるみに合わせる。スイッチを押すとクレーンはぬいぐるみをキャッチし、抜群の安定感で脱出口まで運送した。クレーンがアームを開くとぬいぐるみは脱出口に落下し、見事ぬいぐるみは桂馬の手に渡る。
「はいどーぞ」
手に入れたぬいぐるみを、桂馬が日和に渡す。桂馬の類稀なるコントロール能力は、こんなところでも活用されるらしい。
「ありがと……」
日和がぬいぐるみを受け取ると、桂馬は満足した足取りで別のゲーム機を探しに向かう。それよりも日和が気になるのは、物欲しそうにぬいぐるみを見つめる隣の大我の視線だった。
「……帰りに渡すから」
「……悪ぃ」
一同にぬいぐるみを大事に抱える姿を見られる訳にもいかず、ぬいぐるみの受け渡しは解散のタイミングまで持ち越しとなった。
♡
存分にゲームセンターを満喫した一同は、ショッピングモールの下の階にあるフードコートで遅めの昼食を取っていた。
「さて、このあとどーする?」
ペッパーライスを食べ終えた桂馬は、歯間に挟まったコーンを爪楊枝で取り除いている。
「どっか行きたいとことかある人居る?」
このショッピングモールなら、特に行き先がなくとも時間が潰せるだろう。それならば目的のある人に合わせるべきだと、桂馬は提案した。
「あっ、そういえば私新しいヘアゴム買いたいと思ってたんだった」
ちゃんぽんを啜りながら、日和がふと思い出す。これから季節が移ろうに当たって、新しいアイテムが欲しいと思っていたところだ。
「いいじゃんヘアゴム。それなら雑貨屋でも行くか」
「いや、でもいいよ。皆で行って買うような物でもないし」
「別に目的地なんてどこでもいいんだよ。ただ皆で遊べれば」
桂馬はそう言って、コーンの取れた綺麗な歯でニカッと笑ってみせた。
「皆もいいだろ?」
「別になんでもいいよ」
「僕も」
「よし決まりー」
真琴とコレットからも許可が出て、無事に次の目的地が決定する。一同との会話にどこか居心地の良さを覚えて、日和は不意に笑顔を溢した。
「……ありがと」
心なしかちゃんぽんの味も先程より美味しく感じる。
「……まずお前はそのちゃんぽん早く食い終われよ」
「うるさいな! 今食べてるでしょ!?」
「日和だけ選ぶの遅かったもんな」
大我に指摘されて、日和は思わず声を荒げる。大我の天丼も、真琴のパスタも、コレットのうどんも、日和以外の全員の皿は既に空になっており、日和のちゃんぽんだけが今も尚大量に残っていた。
複数の店が並ぶフードコートと、優柔不断な日和では相性が悪かったようだ。
♡
日和がちゃんぽんを食べ終わるのを待って、一同は同じ階にある雑貨屋に足を運んだ。日和の目当てであるヘアゴムは勿論、眼鏡やネックレスなど様々なアクセサリーが、商品棚に所狭しと並んでいる。
「黒島ー」
「あ?」
呆けた顔で突っ立っていた大我に、不意に声が掛かる。振り返ってみると、突然大我の視界は暗闇に覆われた。
桂馬に商品棚にあったサングラスを無理矢理掛けられたのだ。縁には値段の書かれた値札が、不快にぶら下がっている。
「アハハハッ、すげー似合ってるじゃん」
「こんなのヤクザだろ」
薄暗い視界に、笑いながらスマホのカメラを連写する桂馬と無表情のコレットが見える。玩具扱いにされる大我の頭に、静かに血が上った。
「テメェな……」
苛立ちながら大我はサングラスを外す。そうして露わになった大我の瞳を、桂馬はスマホで撮影した写真と見比べた。
「……でも黒島元々目付き悪いから、サングラス外した方が怖いな」
「うん。怖い」
「あぁ!?」
大我の鋭い眼光に断言する二人に、大我の血はいよいよ沸騰した。
「テメェどういう意味だこら!」
「ひぃ! ごめんなさい!」
「いや悪い意味じゃねぇって。これ付けてたら怖さが半減するって訳だし。買ってった方がいいんじゃね?」
「要らねぇよ!」
声を荒げる大我にビビるコレットだったが、桂馬はそれでもあっけらかんと口を開き続ける。このままでは店内で乱闘が起こりそうな勢いだ。
「ちょっと! 喧嘩はやめてよ!?」
騒ぎに気付いた日和が、離れた商品棚から声を投げる。命令を告げた事によって、乱闘が起こる事はない。大我の不機嫌は収まらなかったが、事態は鎮静する事が出来た。
日和の手元にはヘアゴムが一つ。今日の日和のシャツの様な美しいアクアブルー。これからの季節にぴったりの色合いだ。
「うん。これにしよ」
購入を決めて、日和は優しくヘアゴムを握った。
ふと隣に立つ真琴に目を向ける。真琴が眺めていたのはネックレスの商品棚。銀色に統一された多種多様のネックレスが、煌びやかに並んでいた。
「真琴ちゃん?」
名前を呼ばれて、真琴は肩を弾ませる。
「どうした? 買うの決まったの?」
「うん……」
それなら会計を済ませて店を出ようという真琴に、日和はどこか違和感を覚えた。
「……ネックレス、気になるの?」
日和がそう尋ねると、真琴は視線を逸らす。
「……いやでも、私こういうの柄じゃないし」
「なんで!? 真琴ちゃん絶対似合うよ!」
顔をぐっと近付けて、日和が力説する。そのあまりの力強さに、真琴は思わず圧倒されていた。
「どれか気になるのないの?」
数多く並ぶネックレスに、真琴は目を落とす。その中でも一際目を惹いた物に、そっと手を伸ばした。真琴が選んだのは銀色の四角柱のネックレス。シンプルなデザインだが、それ故に何色にでも染まれそうな無限大の魅力があった。
「いいじゃん! 真琴ちゃんにぴったり!」
そう言って日和は満面の笑みを見せる。その笑顔を見ていると、真琴も自信が湧いて出てきた。
「……じゃあ買ってくるよ」
「うん!」
ネックレスを握り締めて、真琴は奥のレジに歩き出す。真琴の後ろ姿を、日和は嬉しそうに眺めていた。
「疲れた……」
離れた商品棚に居た大我が、そっと日和の隣に近寄ってくる。その表情は漏れ出た本音のように、げっそりとやつれていた。
「なにしてるの?」
「あいつらに振り回されてたんだよ」
大我が『あいつら』と呼んだ二人に、日和は目を向ける。
「俺もヘアゴム買おっかなー」
「なんで?」
「おっ、これお徳用だって。二百個も入ってる。これ買おーっと」
「一個も要らないでしょ」
桂馬とコレットが商品を物色しながら会話している。その会話がおかしくて、日和はぷっと吹き出してしまった。
「楽しいね」
笑みを溢しながら、日和がそう口にする。その言葉に大我は声を詰まらせた。
「……別に」
結局言い捨てられたのはそんな言葉。ふと日和は隣の大我の顔を見上げた。
表情は依然顰め面。その表情がなかなか笑顔に変わる事はない。それでも日和は、いつか大我の笑顔が見られる事を信じていた。
「……お前それ買わないのか?」
「あ!」
大我に言われて、掌のヘアゴムの会計がまだ終わっていない事に気付く。日和は急いで真琴の後ろに並び、アクアブルーのヘアゴムの会計を済ませた。
♡
それから人気ブランド店で最近のトレンドをチェックしたり、電化製品屋で最新の玩具を遊んだりと、一同はショッピングモールを縦に横にと散策した。
そうして気付けば空は夕暮れ。悪魔が出る前に帰らなければならない日和は『門限がある』という設定にして、今日はこのあたりで解散する事となった。
「それじゃあまた明日学校でなー」
「黒島、日和に変な事したら承知しないからな」
「なんもしねぇよ!」
「また明日ねー」
集合した駅前で、一同は別れを告げる。途中まで方向が同じなのか、桂馬と真琴とコレットは一列に並んで歩き出した。
「そうだ。雑貨屋で撮ったサングラス掛けた黒島の写真、皆に送ってやるよ」
「要らないよ別に」
「なんでだよ。遠慮すんなって」
「いや遠慮とかじゃなくて」
「ほら、コレットもスマホ出して」
「僕も?」
三人はスマホを片手に、雑談を交えて帰り道を歩いていく。段々と遠くなっていく三人の声に、日和はしばらく右手を振り続けていた。
日和の左手には、桂馬がゲームセンターで取ったカピバラのぬいぐるみ。三人の関心がこちらに向いていない事を確信して、大我は日和からそのぬいぐるみを奪い取った。そそくさと反対方向に歩き出した大我に、日和はむっと顔を膨れさせる。
「……お礼くらい言ってくれてもいいんじゃない?」
「あ? 言っただろ」
「言ってないよ! 言われてない方はちゃんと覚えてるからね!?」
「はいはいどーも」
大我の隣に並んだ日和だが、その目線は合わない。別に感謝の言葉が欲しかった訳ではなかったが、大我の素っ気ない態度はあまり気に召さなかった。
すると大我の視線が不意に後方に向く。
「……寄り道するぞ」
「え?」
急に踵の向きを変えた大我は、そのまま狭い路地裏へと突き進んでいく。どういった心境の変化かは分からなかったが、とにかく日和も大我の背中を追い掛けた。
「どうしたの? あんまり寄り道する時間ないんだけど」
「いいからついてこい」
日和の声にも振り返らず、大我の足は止まらない。
路地裏を抜けると、少し開けた路地に突き当たった。駅前の大通りの賑わいは影もなく、人の気配は大我と日和の二人だけ。
説明を要求しようとする日和だったが、その声は後方から迫った気配に呑まれる。二人が歩いてきた路地裏から、若い男が四人程姿を現したのだ。その瞳はどこか虚ろで、じっとこちらを見つめている。
「誰!?」
「知るかよ」
私服の為確証はないが、年齢は二人と同じ高校生程だろう。大我の昔の友人かと思ったが、その推理は外れたらしい。
「これ持ってろ」
「わっ!」
大我は抱えていたカピバラのぬいぐるみを日和に返す。男達がこれからなにをする気なのか、大我には既に伝わっていた。
突然男の一人が、大我に向かって突撃する。握られた拳を大我は軽く躱し、がら空きの腹部に右膝を入れた。
間髪入れずにもう一人の男が大我に接近する。大我に幾度と拳を翳す男だったが、大我はそれをことごとく躱し、極めつけに左足の回し蹴りを男の顔面に叩きつけた。蹴られた男は路地の反対側まで勢いよく吹き飛ばされる。
どうやら男達はあまり喧嘩慣れしていないようだ。それでは大我の相手ではない。
「黒島くん!」
そう油断した大我の背中に、そっと男の影が忍び寄った。
「なっ!?」
襲い掛かる男を、大我は両腕を掴んで食い止める。それは最初に膝を入れて地面に伏した筈の男だった。まさかあの一撃を受けて立ち上がってくるとは、耐久力という面では随分優れているようだ。
その時大我は目を疑う。相対する男の眉間には、ゆらゆらと小さな火が揺れていたのだ。
「こいつら……穂村の眷属だ!」
「えっ!?」
人体から炎が燃えるなど有り得ない。しかし大我は、つい先日それを可能にする魔女と遭遇していた。
力を振り絞って、大我は男を振り返り様に投げ飛ばす。男は残りの二人に支えられて、なんとか立ち直る。目を凝らせば残りの二人の眉間にも、静かに炎が揺れていた。
「そっちがその気なら、俺も容赦は要らねぇよなぁ……!」
すると大我は握り締めた両拳に、白い空気の光を包ませる。相手が魔法を使うなら、こちらも使うのが道理だ。
男達に向かって大我は突撃する。なんとか応戦しようと構える男達だったが、大我の目にも止まらぬ魔法の拳を前にしては為す術もない。大我の拳は男達の急所を的確に撃ち抜き、勝負はあっという間に片が付いてしまった。
光を戻して、大我は息を整える。地面に倒れた男に屈んで顔を近付けると、意識を失った今でも眉間の炎は燃え続けていた。
「なんで桃先輩の眷属が私達を……」
「さぁな」
桃の眷属が二人を襲った理由は分からない。しかし先日の邂逅では、あまり良好な関係は築けなかったのだ。理由など探せばいくらでも見つかるだろう。
「でも桃先輩って、魔女の事はファンクラブの会員に話してないんだよね?」
「こいつらは命令に服従してると思ってねぇんじゃねぇか? あいつの言ってた過激派ってのは、こいつらの事かもな」
クラスメイトのデカオが話していた話題を、日和も思い出す。魔法の事を知らない人達からすれば、確かに男達の行動は過激だ。
「じゃあこの人達は桃先輩の命令を受けて、今日一日私達を襲う為に後をつけてた……って事?」
日和と大我が二人になった瞬間、男達は襲い掛かってきたのだ。日和の推理は自然だ。
「いや、こいつらの気配があったのはついさっきだ。今日一日、こいつらは俺達の側には居なかった」
しかし日和の推理を大我が否定する。男達の隠す気のない敵意を感じたのはつい先程の事だ。喧嘩慣れのしていない男達が気配を殺していたとも考えづらく、男達が二人の側に現れたのはつい先程だと大我は確信していた。
「でも……じゃあどうして」
三人と解散する時間、場所などは桃や男達にも分からない筈だ。それなのにどうして、日和と大我が二人きりになる瞬間が正確に分かったのだろうか。
「……考えられる理由は他にもあんだろ」
そう言って大我は徐に立ち上がる。
「誰かが俺達が二人になったタイミングを、穂村に教えたんだ」
「……誰かって」
大我にそこまで言われても、日和にその理由は分からない。否、日和は無意識にその可能性に気付かないようにしていたのかもしれない。
「今日一緒に居た三人、その中に穂村の眷属が居る」
明確に告げられた大我の言葉に、日和の胸がざわつく。路地に吹いた夕暮れの風が、急速に体温を攫っていった。
どこに遊びに行かせようか悩みましたが、色々と遊ぶ場所のあるショッピングモールにしました。
友人達の新たな一面を見せつつ、大我のぬいぐるみ好きなところとか日和の優柔不断なところとか、最近書けていなかったキャラの魅力を改めて見せられてよかったです。
とはいっても、今回は最後のシーンを書く為の布石だった訳ですが。




