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異世界でバスの運転手やってます。リブート  作者: 福千光栄


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4/7

異世界斡旋所3


 名前、何だったかなぁ。

 うーん、思い出せない。

 ‥‥‥‥あっ、思い出した!

 津田◯次郎だ!!


「僕が言うのもなんだけど‥

 キミ、余裕あるよね?

 普通、ココに来ると皆んなもう少し緊張するんだけど。」


 凄!声まで津◯健次郎だ!


「いや、津田健◯郎じゃないからね。

 うーん、調子狂うなぁ。」


 津田さんは困った顔をしていたが、一呼吸すると真剣な表情になった。


「それで、伊集院斗馬さん。

 貴方は異世界に転移する事に決まりました。

 あっ、残念ながら拒否権はありません。」


 異世界物の作品で聴いた事があるような言葉を言われてしまう。

 実感がわかないのもあるが、どこか他人事のように感じる。


「おや、反応が薄いなぁ。

 もう少し驚くと思ったけど。」


「驚きましたが、此処に来ている時点で覚悟していたというか‥。」


 正直な気持ちを伝える。


「それなら話は早い。

 では、説明するね。

 斗馬さんは勇者召喚に巻き込まれて死にました。

 あっ、勇者はキミが乗せてあげた子達ね。」


 なるほど。

 あの子達のせいで死んだのか‥。

 クソッ、占いを信じたばっかりに。

 だいたいあの占い、いつもおかしいんだよね。何がラッキーアイテムが「冷やし中華」だよ!季節が違うから冷やし中華売ってないし!


「本当はあの子達、バスに乗り遅れる予定だったのに何故か乗れちゃって。

 そのせいで他の乗客も巻き込まれちゃったって感じ。

 だから予定外の人達がやってきて、こっちはてんやわんやだよ。」


 ん?

 乗り遅れる予定だったの?

 じゃぁ、何で乗れたの??


「うーん、それがわからないんだ。

 一応調べてるけど‥

 僕の感ではキミが怪しいんだけど。

 キミの情報だけは閲覧出来なくて‥。

 とてつもなく強い力が働いている気がするよ。

 僕も雇われの身だから逆らえないけどね。」


 いろいろ言われてるけど気にしない事にしよう。


「その方がいいよ。

 長い物には巻かれろ。」


 肝に銘じる事にする。


「それで、本題だけど‥。

 異世界で何がしたい?

 勇者以外の人には聞いてるんだけど。」


 それはもう決まっている。

 異世界物の作品を読んでいて、いつも考えていた。


「バスを運転したいです!」


 これしかない。


「即答かよ!」


 津田さんが驚いた声を出す。


「いや、バスって言われても‥。

 え?車両を持ち込む気?

 イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ。

 ぜってえー止められるって。

 許可が降りる訳がない!」


 津田さんが興奮気味にバスを否定してくる。


 すると机の電話が鳴りだす。

 津田さんはその音に驚いたようだが、ゆっくりと受話器を耳にあてる。


「はい。

 はい。

 え?本気ですか?

 はい。

 はい。

 わかりました。」


カチャン


 津田さんが受話器をおろす。


「バス、オッケーでたよ。

 あり得ないんだけど。」


 津田さんは今も信じられない感じだ。


「チート能力は勇者以外は禁止だし。

 何でバスがオッケーなのか‥。

 バスってチートじゃないのか??」


 津田さんはその後もブツブツ続けていたが、考える事を止めるのであった。

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