異世界斡旋所2
間違いで異世界斡旋所にくるとは‥。
まぁ、ショックではあるがラノベでは死ぬほど見た展開だからなぁ。
どうせ元の場所に戻せって言っても無駄だろうし。
「察しが良くて助かる。
元に戻るのは無理だ。」
おばさんが申し訳なさそうな顔で歪む。
「まぁ、悪いようにはせんから許してくれ。」
そう言うとおばさんは受付の女性の方に向かっていく。
◇◆
「30番のボウズをどうする?」
「ちょっと、私たちでは無理です。
イレギュラー過ぎて対処出来ません!」
受付の女性が無理だと手をバッテンにする。
「うーん、そうなると上に相談するしか‥
確か上ってずっと謹慎中じゃなかったか?」
「はい、あの方はいろいろやらかして謹慎中です。
念の為、確認しますが‥
あれ?
うそ!
いつの間にか謹慎が終わってます。
えっ、いつの間に!!」
「謹慎が終わってる‥
そんな話は聞いていないが‥
まぁ、居るなら仕方がない。
ちょっと、30番の件を相談してくれ。」
「分かりました!
聞いてきます。」
受付の女性は上司に連絡を入れる。
「はい。
はい。
わかりました。
では、部屋に案内しますね。」
会話を聞いている限り、30番を対応してくれそうだ。
「直接話を聞いてくれるみたいです。
私が案内しますね。」
「では、後はまかせる。
私は持ち場に戻るよ。」
「はい、お任せ下さい。」
これでお役御免だね。
「ボウズ!
後はこの子が案内するから。
まぁ、気落ちするだろうがお前には新しい世界が待っている。
お前のこれからの人生に幸多からんことを。」
「はい、ありがとうございます。」
ボウズは頭を下げると受付と行ってしまうのであった。
◇◆
受付の女性に案内され、扉の前に立っていた。受付の女性は忙しいのか案内を終えると何処かに立ち去ってしまう。
さぁ、何か間違いがあったみたいだからここは冷静になって対処しよう。
「ふぅ。」
バス会社の面接の時と同じぐらいに緊張していたので深呼吸して落ち着かせる。
「さて。」
コンコン
扉をノックする。
「どうぞ。」
なかなか渋い声が返ってくる。
「失礼します。」
俺は緊張しながら扉を開ける。
この建物が全体的に市役所のような作りだったのでお約束の白い空間ではないだろうと予測はしていたが‥。
そこはまるで昔の刑事ドラマの取調室のような質素な場所であった。
「座って。」
渋い声に従ってパイプ椅子に座り、相手の顔を見る。
その顔は何処かで見た事のある俳優さんのように渋いイケおじだった。




