↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/255

方法と呼べるものじゃないんですけど

 手詰まりだ。彼女ら二人を対策できる具体案はない。この事態に三木島も顎に手を当て思案している。


「じゃあ二人を攻略する方法はないということかしら」

「いや」


 三木島は諦めかけるがそうではない。とはいえ自信があるわけでもなく信也の表情は険しいままだ。


「方法と呼べるものじゃないんですけど」

「言って」


 それでも現状ではなにもないのだ、あるだけいい。なにかあればそれが希望になる、それが雲を掴むような話であろうとも。

 誰しもが信也の答えを希望のように待っている。

それを受けて、信也が言った。


「俺が倒します」


 その答えに、みなは黙った。失望からではない。落胆からではない。


 彼の強い覚悟に、言葉を失った。


「同じランクAとして、俺が戦います。作戦と呼べるものじゃないとは分かってます。だけど一対一に持ち込めれば勝てるかもしれない。そのためにはなるべく相手の戦力を削っておきたい」


 それが信也が出来る精一杯だ。具体的な対抗策はない。やるだけだ。全力による真っ向勝負。小細工なしの正攻法で攻める。


 実際それしかない。そしてそれが務まるのは同じランクAの信也だけ。


 あの二人を倒せるのは自分しかいない。その重責と覚悟を込めて、信也は言い切った。


「なるほどね」


 その答えを聞いて三木島はふっと笑みを浮かべた。茶化すなんてことはしない。彼の覚悟はちゃんた伝わっている。


 それは彼女だけでなくここにいるみんながそうだ。そして信じていた。


 彼に託そう。勝利と未来を。信也の思いはみんなにも伝わっている。


「うん、信也君ならきっとやれるよ」


 姫宮も応援してくれる。みなが抱く期待と信頼。それを受け取り信也は頷いた。


 アーク大運動会。その開催まであとわずか。それで今後のあり方が決まる。


 生徒会による独裁か。


 反対派による解放か。


 未来のためにもこの戦いには負けられない。


 信也は今から気持ちを高めていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。