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災害級の再会

「蒼空またあったな」

「あの、ええと…誰でしたっけ?」

「おいおい、俺を忘れんなよ。

突風のリード使い、夜柄志 伶斗さ!」


伶斗は自慢の前髪をかき上げ蒼空に向けてウィンクをした


「こいつ、蒼空の知り合いなのか?」

「いえ、多分違いますね人違いだと思います」


蒼空は堂々と嘘をついた


「酷いじゃないか。

蒼空、お前は仲間をつくり、強くなったようだな」

「はい、それがどうしました?」

「お前ら名前と武器、技を言え」


伶斗が指示すると蒼空達の前にはパーマをかき乱しながら首を鳴らす巨漢の男が立っていた


「オレ、藤山ふじのやま隆之介りゅうのすけ

武器はドラム、技は砂塵さじん、名の通り砂を生み出す。

次はお前だ…」


藤山に押し出されて前にやってきた細身な長身で白のロングTシャツの裾を握りしめて前に出てきた


「い、いずみ こう

武器…ベース、技…轟雷ごうらい

雷を降らすの、能力です」


泉は恥ずかしそうに俯きながら後ろへ下がった

次にやってきたのはダメージジーンズを着た少し古臭いロックバンドのような見た目をしている男が現れた


「チーっス、内道ないどう 真羅しんら、武器はキーボード、技は雨降、雨を降らす。あ、キーボードって楽器の方な。」

「どうだ俺のバンドメンバーは!

楽器が上手い奴らを片っ端から声掛けしたきた。」

「随分と個性的なメンバーを揃えてきましたね。で、この後はどうするんですか?」

「そりゃあ、戦うに決まってるだろ?

俺は政府の人間だ」

「え、この人も政府の人だったんスか」

「あ、リストラ野郎じゃねぇか」

「リストラって、まぁ、実際そうなんスけど…」


政宗は若干ふてくされているように言った


「そういやお前ら、政府の中で結構話題になってるぞ」

「えぇ…なんでですか」

「なんかボスが気に入ってるみたいでな、気をつけろよ

と、まぁそんな事はどうでもいい。戦うぞ」

「はい、受けて立ちます」


ギュイィン!!


ギターの響くような音が鳴ると同時に他のメンバー達もそれぞれのパートの音を奏で始めた


ギュルィーン!

ブフォ!!


「やば…飛ばされ…」

「蒼空!!取れ!」

「これは!ただの石!?」

「違う!再利用! 引き寄せろ‼︎ネオジム磁石だ!!」


シュ…キン!!


「あっぶねぇ、蒼空が軽くて助かった」

「啓斗さんありがとうございます、

これ、磁石は啓斗さんが持っているので自然とおんぶの形になるんですけど…」

「あぁ、俺は援護に徹するからなそれでいい」

「あの!自分達まともに戦えないんすけど!!」

「少しでも体制を崩すと…飛ばされそう

両手も狸ちゃんを抱えてるから」

「キュ、キュイイ…」

「マジかよ…」

「お前らの仲間は俺の突風でまともに動けないようだな、お前ら少し早いがラスサビの準備をしておけ」

『おう!!』

「バンドの土台、やはりドラム、くらえ、

砂嵐」


ブザァ!!


「くっ、目が!目がぁ…見え、ない

なんだよこれ」

「こっちだって負けてられない、

啓斗さん、ここから十二歩ほど左斜め後ろまで移動お願いします」

「ああ」

「こちらが相手を見えていないなら、相手もこちらを見えていない、行動を読むのは難しいはずだ」

「よし、移動したぞ」

「ここなら木の後ろなので突風も砂嵐も来ないはずです」

「そうか、体積と質量がデカければとばされないわけか…

蒼空、少し無茶をしていいか?」

「え、えぇはい」

「すぅぅ…」


啓斗は目の前の大木に両手を触れ深呼吸を始めた


「け、啓斗さん?あの、き、聞いてます?」

「……」

「だめだ聞こえてない」

「ちょっと蒼空くん!!啓斗!!どこ行ったの!?」

「自分達何もできないんスけど」

「逃げたのか?たく、蒼空!!」

「ば、場所がわからないなら範囲攻撃良いと、思い、ます」

「そうか、早速やってくれ!!」

「わ、わかりました!雷包!!」


ドゴッ!!ゴゴゴゴゴッ!!


「範囲攻撃!?啓斗さん!!まずいですよ」

「……」


バチン!!


「うわぁぁ!!」

「声がした!見つけたぞ!!蒼空!」

「やば!とりあえずここの小石を鎖で」


バチッ、ザザ…


「足音か?移動したな…ここだ!!」


ガギィン!!


「何とか撒けたか」

「雷に砂嵐、こんな時も集中できる啓斗さんって…」

「あー暇だわ

雷降ってんならやっぱ雨も降らさなきゃなあ!!」


ザザザザザ…


「うわ、豪雨、ってもう近くの池が氾濫して…

まずいまずいまずい、もう足元まで水が、

啓斗さん!!雷が来れば感電してしまいます!!

別の場所に避難を!!」


バチバチバチ…

と言う音と共に啓斗達の髪の毛は一斉に逆立った


パァン!!


「痛った…くない?どうして?」

「やっと完成したぜ、俺力作の”ボート”がよぉ!!」

「ッチ、小賢しい奴が…内道!もっと雨を降らせろ!」

「そんな意味ないな、実はこのボート一定以上水が溜まると勝手に外に排出してくれるんだ。水没もある程度は心配いらない、下にはしっかり浮きを付けてある、完璧な簡易ボートだ」

「啓斗さん、流石です。」

「はっはっは!!こりゃ、やられたな!これ以上やったって俺らは勝てないかもしれねぇ。

…だがよぉ、残りの味方は瀕死寸前だぜ?」


内道の技による池の水の洪水で水は腰ほどまでに上り詰め、突風の影響で身動きが取れなくなった、冬華、政宗の2人と狸は洪水の中心で今まさに溺れ掛けていた


「!!…やべぇもう素材はねぇぞ助けられる物は…」

「啓斗さん!!これをお願いします!!できるだけ危険な方、現在両手が使えない冬華さんを優先してください!!」

「鎖か、わかった、冬華!掴めるか!!」

「先に狸ちゃんを!」


そういうと、冬華はこちらに届くよう、なるべく投げる位置を高めに狸をこちらに投げた


「キュイ!!」


パァン!!


宙を舞っている狸の体に一筋の広い光が狸の小さな体を撃ち抜いた、狸の体は洪水によって地面が見えなくなった水の中に落下していった。

その時は誰も何も考えられなかった、敵である夜柄志でさえ目の前の光景を現実として受け入れる事が出来なかった。


「狸ちゃん!!」


冬華は声を張り上げ急いで撃ち落とされ落下した狸の元へ駆け寄ろうとしたが、流れの激しい水の中では足が自由に動かせず冬華はバランスを崩しそのまま仰向けに転倒してしまった。

冬華の転倒と共に現実を受け止められなかった物たちは次々と目の前の光景に意識を戻した。


「冬華!!早く掴まれ! 死ぬぞ!!」

「体制が…戻せない…このままじゃ…私…」

「あーもう、仕方ないっスね

最初から気づいてればよかったんスけど」


そう言いながら政宗は薙刀を地面に刺し、バランスを保ちながら片手で冬華の体制を戻した


「重、」

「助けてくれてありがとう、重いっていったことに関してはまた後でゆっくりと話そ。」

「どうだ?掴まれるか、」

「だめそうですね、こちらも風の影響でどんどん離れてしまいます。こちら側からも近づける策を考えなければ、」

「ドローンは使えるか?」

「どうでしょう戦闘用ドローンは先ほどバッテリー切れだったのですが…

まぁそれ以外策は思いつかないのでやってみましょう」


ブォンブブ…ブォンブォン

ジュバババ


「少し動きますが届くかは怪しいですね」

「くそッ、どうすれば」

ウィンド

「風向きが、」

「変わった!?」

「すっかり忘れてたが、俺の目的はお前らを殺すことじゃない。捕獲だ。」

「じゃあ技を止めろよ!!」

「それは出来ないな、

なぜなら…

俺以外止め方がわからない!!」

「風だけ止まっても意味ねぇじゃねぇかよ!!」

「あーあーあー、音楽の方も止められなくて変な感じになってる…」

「てか楽器の手を止めろよ…」


ドンッ…ギュルル…

ザザ…ザーザザザ……


「技止まったじゃねぇかよ!!」

「でも洪水は止まりませんね」

「でもこれだったら体が動くからなんとか」

「船には辿り着けそうっすね」

「なんとかみんなボートに上がれましたが狸は…」

「あいつの事は一度忘れろ、今はこの状況をどうするかだ、」

「悔やむのはその後っスね」

「キュイ?」

「は!?」

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狸がとうとう死んだか、と思ったら生きてたの驚いたわw
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