第一章 星々はまだ見ていない 第七話 基礎となる能力
虚無が、教室に戻ると楓牙が、机の上に足を置いて大きな欠伸をしていた。
五十嵐楓牙
「おっ!戻って来たか」
「引き出しの中に、紙が入ってるぽいから、見とけよ~」
神鏡虚無
「?…わかりました…」
虚無が、自分の机の引き出しを見る。
見れば、楓牙が言っていた通り折り畳まれた紙が一枚入っていた。
その紙を開けると…
「今日、授業が終わったら保健室おいで」
と書いてあった。
すると、教室に風が吹く。
虚無の持っていた紙が楓牙の方へと飛んでいく。
神鏡虚無
「あっ…」
五十嵐楓牙
「へぇ~お前、保健室行きか~」
鍛治万象
「俺と録と一緒だな!」
「だから、一緒に行こうぜ」
神鏡虚無
「……うん…」
鍛治万象
「やったぜ!」
すると、時が机に突っ伏した状態で目を覚ます。
蓬莱時
「もうすぐ、先生来るよ」
鍛治万象
「まじか!」
慌てて、自分の席に戻る万象
万象が、席に着いたと同時に和魔先生が教室に入って来る。
陰陽和魔
「授業を始める。規律!」
相変わらず、楓牙と時は立たずに各々の席で、遊んでいたり、眠っていたりしていた。
そして、授業が、始まった。
陰陽和魔
「前回は、現代型までをやったな」
「次は…」
鍛治万象
「はい!次は、俺の型!錬金術型だ!」
陰陽和魔
「そうだな」
「錬金術型、それは、ありとあらゆる“ 物 ”を作り出す」
「但し、実体のないもの、火や風などは創り出せない」
「想像力が豊かであれば、未知の物を作り出すことも可能」
「該当者は…」
鍛治万象
「はい!はい!俺だぜ!」
陰陽和魔
「元気だな。そうだ。万象くんだ」
「次は、時空型だ」
蓬莱時
「はい?…はい?…フガッ…」
陰陽和魔
「寝たな…ハァ…」
「時空型は、世界の時と空間という名の結界に関する能力」
「基本的に未来予知や過去のことが見れたりなど時系の能力者が多い。そして、一番長寿な能力の型でもある」
一ノ瀬才
「確か、体内の時間を止めると言う形で、長生きをしている」
「と、一度、聞いた事はあります」
陰陽和魔
「そうだ。時空型は、桁外れの年齢をしている奴が多数いる」
「3年3組の担任の先生も詳しい年は聞いてないが、年齢は100歳を超えている」
五十嵐楓牙
「へぇ~便利だな~」
「頑張れば、不老不死の不死身になれるんでしょ?」
新島美紗都
「確かに、出来そうですね」
蓬莱時
「そんな楽なもんじゃないよ?」
「私もそうだけど、時空型って結構体力使うんだよ」
鍛治万象
「お前が、常に寝てるのはそれが原因か?」
蓬莱時
「まぁ…ファ~」
「ムニャムニャ…おやすみ…」
五十嵐楓牙
「寝ちまった」
陰陽和魔
「ゴホン…」
「えぇ…この教室の時空型の該当者は、時さんだ」
蓬莱時
「ムニャ…ムニャ…」
時は、熟睡している。
才や美紗都は、少し呆れてるが、万象は笑っていた。
楓牙は、欠伸をしており、虚無と録は無言でノートに黒板に書いてあることとを書いていた。
陰陽和魔
「では、続きを…」
「次は、記録型だ」
「ありとあらゆる物事を、鮮明に脳内、文字、絵など表現出来るもので記録し完璧に再現できる能力だ」
目黒録
「……………」
(記録型なんて、いいモンじゃない。地獄の能力だ)
陰陽和魔
「該当者は、録くんだ」
「記録型は、脳に負荷が他の系統より掛かりやすいと言う、論文があり、それも証明されている」
鍛治万象
「そうなのか?録」
目黒録
「……君たちが、異能力を使ったらどれくらい疲れるかは知らないけど…」
「少なくとも、僕の場合は常に使用している状態だから負荷は、常に溜まり続けてる」
「とは、言えるんじゃない?」
鍛治万象
「そう言うもんなのか?」
五十嵐楓牙
「そう言うもんだろ」
「まぁ、警察とか公務員向けの能力だよな」
新島美紗都
「少し言いすぎなのでは?」
五十嵐楓牙
「し~らね」
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを知らせるチャイムがなる。
陰陽和魔
「それでは、二限目は此処で終わる」
一ノ瀬才
「すみません。先生」
「異能力の系統には、7つ目の系統不可思議型がありますよね?」
「その授業は、いつ行われますか?」
陰陽和魔
「する必要はない。あの様な存在自体が疑わしい系統など、お前らは学ばなくていい」
一ノ瀬才
「ですが……」
陰陽和魔
「学びたいのであれば、自分で調べろ」
和魔先生は、そう言って教室を後にする。
虚無は、何故か少しだけホッとしていた。




