第三章 天梅雨の雫が落ちる6月 第一話 7つの命を巡る星座
ポツポツ…
地面に、雨粒が慕ったっていた。
バッ
傘を刺す音が聞こえる。
徐々に、雨が強くなっていく。
いつの間にか、「ザーザー」と強く雨が降っていた。
学生が、一人。大雨の中を歩いている。
バシャ!
神鏡虚無
「キャッ!」
虚無が、舗装された歩道を歩いている。
そして、その横には、車が走る車道があった。
虚無が歩いている歩道の近くには、大きな水溜りがあり、其処を勢いよく車が通る。
その大きな水溜りの水が、虚無にブッ掛かる。
虚無は、ビチョビチョになってしまう。
少しその場に立ち止まってしまう。
濡れた前髪の先から、雫が落ちる。
虚無は、帰って着替えてから行くべきと考えがよぎるが、その考えはすぐに捨ててしまう。
今、虚無がいる場所は、学校の校門からの数十メートルの手前で、目の前には十字路がある。
その角を曲がれば、学校の校門が見える。
虚無の家は、学校から⒈7キロメートルほど離れており、今から帰って着替えてから行く場合…“ 遅刻 ”が確定してしまう。
虚無は、俯く。
光を失った瞳が、見受けられる。
虚無は、ゆっくりと瞼を閉じる。
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次に目を開けたのは、土砂降りの雨が降っている学校の屋上だった。
虚無は、ゆっくりと瞼を開けていく。
虚無は、学校の屋上から街の風景を見ていた。
ガチャ
屋上の扉が開く。虚無が、其方の方を見る。
そこには、傘を持った録が立っていた。
録は、傘をさして虚無の元に向かい、傘を虚無に差し出す。
虚無は、その傘を受け取らずに、また、街の方を見る。
目黒録
「虚無さん?」
神鏡虚無
「…………」
目黒録
「虚無さん、今日、なんか変だよ?大丈夫?」
神鏡虚無?
「へぇー優しい奴もいるんだな…」
虚無は、虚無らしくない口調でボソッと何かを言うと…
そのまま…「ドサッ」と音を立てて、急に倒れてしまう。
録が、虚無にすぐに近づき、抱き上げると虚無はぐったりとして頬を赤らめていた。
目黒録
「大丈夫?虚無さん!虚無さん!」
虚無は、目を覚さない。
録は、傘を肩に掛けるようにして、虚無を抱え上げて、保健室に急いで向かう。
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ガラガラ
保健室の扉が開く。
其処には、授業を抜け出して来ていた楓牙と保健室の先生の愛姫先生がいた。
五十嵐楓牙
「ん?お前もサボりか?録」
目黒録
「違う。君と同じにしないで」
「それより、茨先生、虚無さんが屋上で倒れたんです」
五十嵐楓牙
「ハァ!?おい、大丈夫なのか!?」
茨愛姫
「うわっ!ビチョビチョじゃん」
「まさか、傘無しで屋上に居たんじゃないでしょうね?」
目黒録
「その通りです」
「今日は、朝から様子がおかしかったから、少し気に掛けてて…」
五十嵐楓牙
「それで、後を追うように屋上に行ったら傘もささずに立ってた。と?」
目黒録
「うん」
茨愛姫
「あちゃーこりゃ、下着までびしょびしょ…」
「ほら、男子たちは出ていきなさぁーい」
そう言って、2人を無理矢理追い出すと「バンッ」と強く扉を閉め「ガチャ」と音がする。
どうやら、鍵を閉めて除けないようにしたようだ。
楓牙は、怠そうな顔をして…
五十嵐楓牙
「せんこー俺ら教室に戻ってるからなぁー」
茨愛姫
「あいよー」
扉の奥から、くぐもった愛姫先生の声が聞こえる。
2人は、そのまま教室へと戻る。
その廊下で2人は…
五十嵐楓牙
「オメェも腹の部分濡れてるじゃん」
「てか、そんな虚無の様子がおかしかったのか?」
目黒録
「うん、可笑しかった。呼んでも反応が薄いし…」
「なんか、寝てる時の時よりも反応が悪かった」
五十嵐楓牙
「そ、そんなにかよ…」
そんな会話をしながら、教室へと向かっていった。
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一方、保健室では…
虚無の服を脱がせ、学校にある予備の服に着替えてあげていた。
茨愛姫
「呪いが…広がってる…」
「このままじゃ、18まで生きられるか…怪しいね…」
虚無の右半身には、黒い影のような謎の跡があった。
その跡は、ウジャウジャと動く大量の虫のように蠢いていた。
幸い、手の甲や首元までは伸びてはいなかったが、前回見た時よりもかなり広がっていた。
時より、その謎の跡に、目の様なものが現れては消えていった。
それを見た愛姫先生…基、“ コードネーム医師 ”は考え込んでしまった。
完全に、“ 世界 ”から目を付けられたと言う事になる。
『“ 世界 ”を管理する側』
の存在である神鏡虚無、基、“ コードネーム想像 ”だと言うのに…
愛姫先生は、とりあえず下着なども脱がせ予備の下着や服を着せて、ベッドに寝かせる。
その後、熱を測れば40.9℃とかなりの高熱だった。
愛姫先生は、冷えピタなどの処置をした後に、誰かに連絡を入れた。
連絡を終えると、虚無の教室である1年1組の教室に行って、虚無の荷物をまとめてすぐ様に教室を後にした。
そして、既に教室にいた生徒組には、虚無の状態が伝えられており、和魔先生だけは状況を掴めずに授業を進めていた。
愛姫先生が、保健室に戻って来ると、其処には、黒髪ロングストレートに眼帯をつけた紫の瞳の男性が立っていた。
茨愛姫
「おっ!来たね。黒くん」
無神黒
「その呼び方は、やめろと言っているだろう?」
「それより、娘は?」
其処に、立っていたのは日本の国防を担う防衛省の超偉い防衛大臣を務めている“ 無神黒 ”が立っていた。
茨愛姫
「まぁ、いいじゃん。同級生だし」
「とりあえず、虚無ちゃんの状況を共有しておくと…40.9℃の高熱が出て気絶してる」
無神黒
「病院には?」
茨愛姫
「多分、行かなくてもいいとは思うよ」
「市販の風邪薬を飲ませればいいと思う」
無神黒
「そうか」
茨愛姫
「そう。もし、病院に行かせるなら、ちゃんと秘匿術使ってからにしない」
「最悪、病院の先生が発狂して廃人になっちゃうから」
無神黒
「わかっている」
黒は、その話を聞き終えると虚無を抱き抱えて、車へと向かい家へと帰って行った。
帰りのか車内で…
無神黒
「暴れているのかもな…アイツが…」




