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81章 坊主頭
中学の頃、部活で全員坊主頭が決まりだった。
奴らの中で同じ部活の奴もそれは同じだった。
もちろん俺もだった。
だがもともとおしゃれなどはしないし、別に坊主頭に抵抗はなかった。
―問題は刈り方だ。
俺は奴らに椅子に押さえつけられ、奴らにバリカンで学校で刈られていた。
もちろん中学生の、しかもまともではない奴らがきれいに出来るわけもなく、
いわゆる「虎刈り」になった。
それでもきれいな表現だ。もっとひどい髪形になった。
クラスの奴らにも笑われる。顧問や担任は何も言わない。
そして奴らは
「床屋に行くの禁止」
と言う。
最悪通行人にまで声を掛けられる。
最悪なのがそれは奴らも想定済みのようで
「聞かれても無視しろ」
と強要されていた。
しかし、心配している一般人に断ることもできず
俺はその都度走って逃げていた。
大会や練習試合で俺が試合に出ることはないが
他所の学校の奴らにまで不気味がられた。
奴らは他の学校の奴が声を掛けてきても
「気にしなくていいから」
と言い、それ以上は誰も話してこなかった。
35歳の今でも、坊主頭の人間を見るだけで動悸がする。




