78章 プロフィール
当時、ネットで自分のプロフィール帳を作るのが流行っていた。
顔写真や名前、学校を堂々とネットに公開していた。
今では信じられない…いや、今でもリア充はやっているようだ。
クラスでも女子を中心に作っており、ホームページや名刺感覚であった。
人のものを見る楽しみがあったようだ。
―だが俺はまったく楽しくなかった。
俺も興味はあった。しかし作りたくなかった。
どうせ奴らに誹謗中傷されるだけだと思っていたからである。
ある日、クラスの奴がクラスのプロフィールを集めだした。
当然俺は作っていないので応じられない。
「隠してないで出せや」
「うじうじしてんなよ」
ここでも暴言だ。クラスの奴は全員俺には何を言ってもいいものと認識している。
そして本当にない、と何度も言っていたら
「じゃあ作るからいいわ」
と、唐突の俺の顔写真を写メされた。
そして俺になりすまし、気持ち悪いプロフィールで埋まっているプロフィール長がネットに公開された。
俺への誹謗中傷がネットに書き込まれる。
ただし作り話として消化されているのが幸いであった。
なりすましをされていたのは俺だけではなかったからだ。
しかし今でもSNSを伝い、俺の名前を検索すると当時の誹謗中傷の一部がまだ出てくる。
一生消えない傷は俺の心や体だけではない。全世界に残されてしまったのだ。
人の名前を検索する事は俺自身もめったにないが、
俺はアルバイトやパートの面接のたびに不安になっていた。




