78/82
77章 ガムへら
中学の頃、教室の黒板の前の台の中に、ガムを剥がすへらが入っていた。
なぜそんなものがあるのかというと、当然ガムを教室に吐く奴がいるからであり
掃除の時に生徒が剥がさなければいけなかった。
そもそも教師が注意してくれないものなのか…
と思いつつ、へらで剥がしていた。
ある日、奴らは自分が吐いたガムを剥がしていた。
―俺の定規で。
俺の定規をへらにしてガムを剥がしていたのだ。
本当に汚い。いやだ。もう触りたくない。
奴らは嫌がらせのように俺の物でガムを剥がしだす。
奴らが吐き、奴らが俺の物で剥がす。
最悪の循環だ。
いくら洗っても、奴らの吐いた物がついている…という感触が抜けず
俺は定規を何度も買い替えることになった。
本来必要のないものにばかり金がかかり、小遣いで遊んだり食べ物を買ったりは出来なかった。




