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65章 サドル
中学校は自転車投稿が禁止だった。
だが奴らはしようとしていた。
しかも自分の手を汚さない方法で…
―俺に俺の自転車を漕がせ、後ろに1~2人乗っていたのだ。
それで学校の前の坂の茂みに隠す。
帰りも奴らの家まで俺が自転車で奴らを送り届ける。
万が一見つかっても奴らはすぐに降り俺一人が責められるというわけだ。
その光景をクラスの奴も見ていたはずだが全員黙っていた。
チクられれば教師に俺だけ怒られるかもしれないがもうこんな事は終わるのに…
―ある日の帰り、自転車を取りに行くとサドルがなくなっていた。
ここに隠してあることはクラスのほとんどの奴が知っている。
それで嫌がらせでサドルを抜いたのだろう。
奴らはそれを見て一度はキレる。
―しかしすぐ笑い出し
「お前いいから漕げよ」
と言い出す。
―こいつら、正気か?
当然体に刺さるので、尻を浮かせなんとか3人乗りの自転車を漕ぐ。
とても苦しくて辛い。しかし座ろうとすると大けがする。
―サドルは帰ってこなかった。
俺は翌日以降はカバンを尻の下に置くなどで対処した。
クラスの奴はそれを見て笑っていた。
サドルにも心当たりがあるのだろう。
全員敵だ。辛い。




