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64章 コールドスプレー
バレー部で使う「コールドスプレー」というものがあった。
要はとても冷たいスプレーである。
けがをしたときに使うらしいが、単純に暑いときにもシュッとかけていた。
もちろん俺の買ったスプレーは他の奴にすべて使われたいた。
しかしある日、俺にスプレーを使わせてやると奴らが言い出した。
そして俺の腕をまくり、スプレーを吹き続けた!
「痛い…」
このスプレーは長時間皮膚にあててはいけないのだ。
俺は冷たさを超えた痛みで振りほどこうとするも、奴らは押さえつけた。
そのまま歯を食いしばり刺すような痛みに耐え続ける。
結果、凍傷か分からないが腕が赤くなり、常に刺されたような痛みを伴うようになった。
「サポーターで隠せ」
奴らはそう命じ、ひじにつけるサポーターを少し伸ばし痕を隠させた。
布が肌に当たる。
「あ…ぎゃあ!」
俺は痛みに耐えられず声を出し、苦しみに息が詰まる。
奴らは絶対誰にも言うなといった。
―そのまま20年以上が経っただろうか。
35歳の今でもあざが残っている。誰にも話せていない。




