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61章 復讐出来ない(20歳の頃の話)
―これは俺が高校を出た後の話である。
高校でも孤立…暴力…など中学のころとほとんど変わらなかった。
しかし防衛反応なのか、ラインを超えて脳が記憶を消したのか、この頃がフラッシュバックされる事はなぜかなかった。
わざわざ地元ではなく遠い高校を選び、卒業後その辺にもいく用事がないからかもしれない。
ということをある事をきっかけに思った。
20歳のころ、俺は高校を出て就職することはできなかった。
派遣会社に入り、日雇いでたまに倉庫に入った入りしていた。
初任給…ボーナス…歓迎会…すべて無縁の人生だった。
なので何もない日は散歩などをしていた。
そこで――当時の奴らの一人に会ってしまった。
俺は高校時代やその後の20歳でもずっと復讐だけを考えていた。
脳内で何度も人やネットに言えない反撃をしていた。
そして実行もするつもりでいた。
―しかしいざ目の当りにしたら俺は何もできなかった。
動悸がする。
胸が苦しい。
怖い。
息ができない。
頭が真っ白になる。
体が動かない。
…結局奴らが気付かず通り過ぎてしばらく経つまで俺は硬直していた。
復讐どころではない。
俺には絶対できない。
ただただ現実を突きつけられ俺は絶望した。
俺には何もできないのか…?




