57/75
56章 入れ墨
中学で入れ墨というものが流行っていた。
もちろん本物ではない、簡易的なものだ。
どうするのかというと、ただボールペンで書くだけ。
―ただ、奴らが俺にした事は違った。
俺を拘束し、二の腕にボールペンを「刺す」
二の腕の理由は言うまでもない。親にすぐ見つからないようにするためだ。
(教師すら俺の苦痛を楽しんでいるようで、連中は見ても何も思わないだろう)
激痛で俺は叫ぶ。すると奴らは給食の残りのパンを俺の口へ放り込む。
刺したままボールペンをぐりぐりする。反射で腕が力が入り伸びる。
それを「反抗」と捉えた奴らは俺に暴行を加える。
そして何本が腕の中に線を引いた後、奴らの一人が笑う。
―そして俺の服をめくり、腹にボールペンを刺した。
腕の時とは違う。内臓に刺さるんじゃないか。俺は死ぬんじゃないか。
俺は恐怖と痛みでじたばたする。奴らは拘束し反抗をするなと脅す。
―そして血を拭き取られると、俺の腹や胸に卑猥な絵や文字が浮かび上がっていた…
「チクった瞬間ボコり決定だから」
奴らはショックで頭が真っ白な俺にそう告げる。
35歳になった今でも跡が細々と残っている。
完全には一生消えないそうだ。
風呂上がりで鏡に自分の体が映るたび動悸がする。
悔しい。苦しい。




