45章 どけよパシリ
―俺には好きな女子がいた。
入学したときは普通に話していた。
好意を持っていたことに気づいたの最近だった。
当時は別に向こうも嫌いではなかったと思う…
―しかし環境が変わった。
俺はいつも奴らに見せしめにされ
俺が悪人にされほかのクラスの奴らにも「正義の行い」をされ
俺をまともに見る人間はいなくなってしまった。
嫌われるか見下されるか―
俺はその女子ともほとんど口を利かなくなってしまった。
その女子のほうが避け気味になったというのが正しいか。
―ある日の放課後前の掃除。
俺は全員分の机を一人で奥に移動させられていた。
ほかの奴らは床を掃くだけ。力仕事はすべて押し付け。
これで奴らは掃除をサボってない扱いになる。不条理だ。
俺は疲れ、机を動かすペースが遅くなってきていた。
―そこに例の女子が来る。箒を持っている。
対面するのはいつぶりだろう… と思った瞬間
「邪魔 どけよパシリ」
―彼女の口から飛んできた罵声。
単純な誹謗中傷に傷ついたのもある。
それよりも…
好きな女子に「パシリ」と認識されているのが本当に恥ずかしく情けなくなった。
悔しい。恥ずかしい。
普通に話していたはずなのに、俺を嫌悪し見下す対象に入っている。
もともと悪意を持って接してくる奴らより、「普通」のクラスのやつにこのような態度を取られるのが本当に辛かった。
俺がいてはいけない存在で、クラスの「異物」なのだと思った。




