37章 橋
学校の帰り道、奴らと帰っていた。
奴ら全員のカバンを持たされていたからである。
周りの目が痛い。俺は外の一般人にどう見られているのか。
恥ずかしい。
それだけで辛い。
そして川の上の橋を通っているとき、奴らの一人が言った。
「ぼく飛び降りろよ」
―さすがに冗談がきつい。奴らがが笑いながら押してくる。
俺はさすがに抵抗した。
なおも奴らは押してくる。まさか本気で橋から落とそうとしているのか。
―その時、
「何をしているの!」
とおばさんが飛びかかってきた。
マンションから一部始終を見ていたようで、異常事態だと思い声をかけに来たそうだ。
学校の外でも同じことができると思うなよ。
冷静に考えればお前たちのやっていることは警察沙汰だ。
しかし奴らは平然と言う。
「いや、遊んでただけですよ」
俺は助かる最後のチャンスだと声を上げようとする。
奴らに足を踏まれる。
(分かってるよな?)と言いたげだった。
―俺は屈した。
「そ…そうです…」
そう言ってしまった。
おばさんはそういうのはやめなさいと言いつつ、これ以上何もできないと言いたげに戻っていった。
俺は情けない。
助かるチャンスがあっても、
助けてもらう人がいても、
助かることができない。
俺はもう逃げられないのか。
誰か…天罰を与えてくれ!




