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16章 じゃがバター
その日俺は公園の祭りに来ていた。
一人だが祭りの雰囲気は悪くない。
ベンチにかけラノベを読む。
―奴らだ。
ついてない。ため息が出る。気づかれないことを祈るか…
「ぼくキモイの読んでんじゃーん」
…はぁ。
こいつらはいちいちすべてを否定してくる。悪口でしか俺とコミュニケーションが取れないのだろう。
そして奴らは信じられないことをする。
奴らは自分たちが持っていたじゃがバター(祭りで買っていたのだろう)を
―俺のラノベのページの上に落としたのだ。
「あぁっ!」
思わず声が出る。
これでは奴らの思うつぼだ。
「やべ、こぼしちゃった拭かなきゃ」
そう言うと奴らは丹念にページにバターを塗りたくった。
俺は黙ってその場を去った。
奴らは追いかけてこないがずっと笑っていた。
好きな本。俺が楽しみにしていた本。
帰りに捨てた。今でも思い出すと辛くなって表紙を見ることができない。




