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選ばれたのはケモナーでした  作者: 竹端景
第七章 ケモナーと精霊の血脈
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護衛

 今日の朝は少し用事があって早めに寮を出てハルハレで朝食をとった。眠気というのはあまりない。眠りには強い体っていうのはいい。

 ケルンが授業をしている間に調べ物もできるからな。


 とはいえ、一人では行動はできない。護衛を誰かしらに頼んでも、その日のケルンの気分にも大きく左右されて許可が降りない日もある。屋敷の人間というか、家族ならいいんだけど、クランの人間も日によっては許可がおりずに、ケルンの胸ポケットに収納されるときもある。


 今回もちゃんと護衛を頼んだし、それにケルンの機嫌がかなりよかったので、護衛にも手を振って見送られた。


「護衛を頼んだが…なんでお前が来た?」

「若様。俺が護衛じゃ不満なのか?」


 ちょっとした絵の資料とかを探すときに図書館を利用しているんだが、ケルンがいると脱線する。

 一人のときなら時間もかからないんだけど、図書館の蔵書に絵本とかいれてあるのはトラップだと思う。ケルンに釣られて俺も読んでしまい何度も通うはめになり…その絵本も借りて読み聞かせをするし…まさか、ケルンが狙って…ないな。素だわ。


 護衛でも目立たないってことと、サイジャルに通っていたのを含めていつもはカルドが来ているのに、なんでティルカが来たんだ?

 不満はないが、理由がわからないからもどかしい感じだ。


「親父は旦那様のお使いの真っ最中だからな。それに若様を守るなら俺だろ」


 お使い?父様がカルドに頼むってことは屋敷関係かな?だったら仕方ないか。屋敷の執事はカルドだけだからな。ミルディは見習いだし、ケルンの専属だ。他に誰か雇ってもいいけど、今のとこ不便は感じないから、雇うことはない。行儀見習いもしばらく断るらしいし。

 俺としてはランディを手伝える庭師の見習いが欲しい。ランディと触れ合える時間が増えるのは俺としてもケルンの情操教育にとてもいい効果があると思っている。

 あと俺の癒し。


 俺専属の執事はおそらくつけられることはない。父様が冗談か本気かわからないことをいっていたからな。


「エフデに執事をつけるなら、最低でも王宮の執事長程度のことができないと話にならない」

「身のまわりの世話はエセニアがいますもの。必要ないわ」


 と母様と笑いながらいっていた。目も笑っていたから含みはないと思う。

 王宮の執事長と同レベルなんて聞いたことがない。つまり、そんな人物はいないってことだ。


 カルドには悪いが元気なうちは働きまくってくれ。


「いや、お前でいいけどさ…仕事はどうした?」

「暇だから休んだ!」

「暇なのはいいが…暇でいいんだよな?」


 軍でこき使われているティルカが休めるってことは、今は本当に暇なんだろう。

 でも、軍で暇っていいんだよな?忙しいのもよくないが、暇な軍って解体とかされないか?まだティルカに満足な給料を上げれないんだけど。


 うち名産とかないから、俺とケルンが頑張って名産になるものを作らないとな…屋敷に帰る前に実験をしにいってみるか。


「ささ、若様」

「おう。図書館まで案内するから頼むわ」


 そのまま上機嫌なティルカの肩の上に乗せられて図書館に行き資料集めをした。いつもと違いファンの人や意見交換の人がら声をかけられることもなく、集中してやれたんだが、いつもこうなら資料集めがはかどるんだけどな。


 ただいい笑顔のティルカがじっとしてられず、たまに素振りをし始めたりして俺の邪魔をしてきていたけど。

 予定より早く済んだからティルカと近況報告をしていたら、昼になりケルンへと返されてティルカとは別れた。


 あいつも冗談をいえるようになったんだな。


「んじゃ、若様。坊ちゃま。俺走って帰るから」


 っていって走っていった。ハルハレで父様が拾ってくれるはずだから待たせないように気を使ったのか。そんなことをしなくても父様のことだ。まったく気にしないどころか、気を使ったのを逆に怒るかもしれない。

 家族が遠慮しあうのは好きじゃないんだよな。


「お兄ちゃん、絵本はある?」

「ん?あるぞ。今夜読んでやるからな。午後からの勉強を頑張れよ」

「わーい!頑張る!」


 かなり機嫌がいいな…午後からの授業って、ケルンが苦手なマナー関係じゃなかったか?夜会が近いから母様から強制的に参加させられていて、終わるたびにべそをかいてミケ君とメリアちゃんに慰められているほど嫌いだっていうのに。


 まぁ、気が変わらないことを祈ろう。

 俺はクランのやつらと原稿を描く。


 俺もマナー関係の授業は好きじゃない。

 そもそもダンスなんて踊れるかっていうの。そういうのはケルンに任せた。俺は保護者席で茶でもしばく。


 機嫌がよかった原因がわかったのは授業を終えてすぐだった。

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